都内の一棟ものの不動産の視察に行ってきました。気温35度の炎天下、現地に向かい、内装工事中の室内に入り、現状を確認しました(写真)。
同じ国内の不動産投資でも、ワンルームと一棟ものでは投資の方法が大きく異なります。ワンルームの場合、信頼できる会社から紹介された物件であれば、物件自体のクオリティに関してはあまり心配する必要はありません。私が購入した際も、現地には行かずに決めました。物件の立地と価格と利回りのバランスがわかれば、判断することができます。またローンも、紹介してもらった金融機関で簡単に手続できました。
ワンルーム投資は、物件を選ぶよりも、購入会社や管理会社を選ぶことの方が、圧倒的に重要だと思います。
しかし、一棟ものはそうはいきません。物件の個別性が高いからです。
建物の管理状況や、テナントの賃料の水準、周辺の環境など自分で現地に行って、建物とその周りの状況を確認することが必須です。また、一棟ものであっても「誰から買うか」は非常に大切ですが、「誰に管理してもらうか」は自分で選ぶこともできます。
リノベーションをかけるかどうかも自分自身で判断しなければなりません。何でも管理会社任せにできるワンルームとは違って、ある程度自分でもやらなければいけない仕事が出てきます。
また金融機関との交渉も手間がかかります。物件の査定をしてもらい、本人の属性も厳しくチェックされます。膨大な資料を複数の銀行に提出して審査を待つ。これも意外に煩雑で時間を取られます。
投資金額が大きく、定型化されていない。そして手間がかかりリスクの高い物件である。その見返りに、一棟ものはワンルームに比べ高いリターンが期待できます。先週の資産デザイン研究所メールでご紹介した未公開物件のように、23区内の物件でもグロスで7%台の利回りの物件が探せばまだ見つかります。
投資対象にはそれぞれのメリット・デメリットがありますから、どちらが良いと結論付けるのは賢明ではありません。同じ不動産でも、対象によって投資判断のプロセスが異なり、リスク・リターンのバランスも違ってくることを理解すべきでしょう。その上で、自分の合った投資方法を選択すれば良いのです。
不動産投資には実際にやってみなければわからないことがたくさんあります。これからも自分自身の体験をブログやメールマガジンで随時報告していくつもりです。
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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2015年7月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。