横浜市が正式に、カジノ誘致に名乗りをあげこのところにわかにカジノの是非が問われていますが、それを受け、NPO法人 全国ギャンブル依存症家族の会が、緊急セミナーを開催することとなりました。
私も登壇致しますので、皆さま是非ご来場ください。
奇しくも本日、私が日頃勉強させて頂いているストラテジストの永江一石さんと、
横浜カジノ問題について議論となり、またしても学びがありました。
こちらがそのツイッターなのですが、
金持ちも依存症になり、周りの人を悲劇に巻き込みます。プチ大王製紙事件は各地で起きていますし、自殺も多いです。依存症対策は必要です。
パチンコをやってる人も貧乏人とは限らないです。 https://t.co/13qgvQsWbg— 田中紀子 Noriko Tanaka (@kura_sara) August 26, 2019
もちろん、パチンコの依存症対策も含めてなんとかしなくてはなりません。
カジノも与野党議員汚染されています。カジノに行くのが金持ちとも限りません。ギャンブラーにとって6000円の入場料など、歯止めになりません。
カジノを作るなら、もっとギャンブル依存症を救う地域資源を育てるべきです。 https://t.co/FPlhujgAUG— 田中紀子 Noriko Tanaka (@kura_sara) August 26, 2019
マイナンバーは必須です。
預貯金はいくらあっても依存症になってしまえば使うのはあっという間です。大学生でも2000万くらい親が肩代わりなどザラにある相談です。
カジノができてシャッター商店街が救えるか?も疑問です。人の流れが変わりますます地域の商店街は打撃を受ける可能性もあります。 https://t.co/0UByJ5LnGA— 田中紀子 Noriko Tanaka (@kura_sara) August 26, 2019
カジノで税収が増えても、医療費や犯罪による司法費、貧困に陥ってしまった人達への対策費など目に見えない、税収が増えたのでは意味がありません。
カジノを作るなら、入り口対策だけでは不十分で、放っておいて良いものではないです。
そもそも税収から依存症対策を何%拠出すると明記されていません https://t.co/RwT5DAkWBY— 田中紀子 Noriko Tanaka (@kura_sara) August 26, 2019
今、某有名企業の重役だった人を預かっています。
ギャンブルが原因で横領し、家族は離散。会社は、損失を泣き寝入り状態。現在は生活保護です。
金持ちも、生活保護になります。 https://t.co/9R8nn13yMB— 田中紀子 Noriko Tanaka (@kura_sara) August 26, 2019
カジノができるのなら、入り口対策だけでなく、出口対策で救うことを考えなければなりません。
多いか少ないかではなく、悲劇の連鎖をとめる必要があります。
入り口対策で十分という、政権や自治体の発信に疑問を持っています。
出口対策は時間と労力がかかります。そこに向き合う時が今だと思います https://t.co/eS7TOHqT5b— 田中紀子 Noriko Tanaka (@kura_sara) August 26, 2019
ありがとうございます。
私どもの主張は、終始一貫してカジノを含めたギャンブル産業全てに対する出口対策の強化を訴えております。
カジノ建設自体には、賛成も反対もとなえておりません。
ギャンブル産業の経済効果も認めております。
バランスが大切だと訴え続けており、ご理解頂ければ幸いです。 https://t.co/6i52PXc28d— 田中紀子 Noriko Tanaka (@kura_sara) August 26, 2019
「なるほどなぁ、永江さんのような時事問題にお詳しい方でも、こんな風に思われているのだなぁ」と、
これは我々の発信がまだまだ全然足りていないなぁと実感した次第です。
今、国の何が問題かというと、「カジノを作れば必ずギャンブル依存症者は出る」という事実を隠そうとすることですね。
だから「入口対策で防げる!」というロジックを声高に叫んでくるわけです。けれども海外の場合は「カジノは作りますよ。なぜなら税収が増えるから。そのかわり派生するギャンブル依存症問題が最小限で済むような対策もしっかりとやりますので、作らせて下さいな!」という姿勢なんですね。
だからスイスなどは、既にカジノがありますが、さらにオンラインカジノを許可するにあたって、なんと国民の7割以上が賛成したんです。なぜならそれによって更なるギャンブル依存症対策が進むから!という理由です。
スイスでオンラインカジノ解禁へ 国民投票で可決、アクセス遮断権限で依存症対策強化
これって今の日本の現状から考えると、信じられないことじゃありませんか?
でも、我々から見たら至極当然のことで、なぜこんな当たり前のことが、わが国では実現できないのか?むしろそちらの方が不思議でなりません。
一つには、政権がギャンブル産業と癒着しすぎていて、
「ギャンブル依存症による社会負担なんかちったこっちゃねぇ!ギャンブル依存症者こそ上得意様。我々が儲かればあとは関係ねェ!規制なんかすんなよ。儲かったら票と金の応援はしてやるから!」
「越後屋、お前も悪よのぅ~。うひひひ…宜しく頼むよ。」
みたいな構図がはびこっているからではないかと思います。現に、既存ギャンブル産業に近い政治家はうようよしてますもんね。
対して、我々は実にふがいなく、金も票も集められません。ごく一部のギャンブル依存症対策に真摯に取り組んで下さる、政治家の先生方の善意と真摯な熱意におすがりしているような状況です。
それと今回つくづく思ったのは、やっぱり発信力ですよね。
コツコツと発信はしておりますが、なかなか真意や主旨が伝わらない。
つまり「入口対策」で依存症は防ぎきれるものではなく、その効果はあくまでも限定的でしかありません。
だからこそ、入口対策を講じても罹患してしまう当事者及びその家族や周囲の人間を救っていける、出口対策の強化こそがいま最重要課題なのです。
けれども日本には、この出口対策がまだ殆どなく、ギャンブル依存症の悲劇はあとをたちません。
出口対策の強化には、お金も時間も情熱もかかります。
だからこそ「カジノ」という新しいギャンブル産業が生まれる前に、たった今から、もっと真摯に向き合い、対策を講じていく必要があります。
そういったことをいかにわかりやすく言語化できるか。
広めることができるか、味方になってくれる人や政治家を増やせるか、
こういったことが我々の使命だと思っています。
NPO法人全国ギャンブル依存症家族の会の緊急セミナー。
どうか一人でも多くの方にお越しいただけますように。
宜しくお願い致します。
田中 紀子
公益社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」代表
国立精神・神経医療センター 薬物依存研究部 研究生
競艇・カジノにはまったギャンブル依存症当事者であり、祖父、父、夫がギャンブル依存症という三代目ギャン妻(ギャンブラーの妻)です。 著書:「三代目ギャン妻の物語」(高文研)「ギャンブル依存症」(角川新書)「ギャンブル依存症問題を考える会」公式サイト