自民党の茂木敏充幹事長は、読売新聞のインタビューで、「改憲論議を加速し、緊急時に政府の権限を強化する「緊急事態条項」の創設を優先的に目指す方針」を示しました。
茂木氏は、「新型コロナウイルス禍を考えると、緊急事態に対する切迫感は高まっている」と考えているようです。
戦争・災害・疫病など国家の緊急事態が起きて平常の法律で対応できない場合に、憲法を一時停止して、一部の機関に大幅な権限を与える非常措置をとることによって、社会の秩序の回復を図る権限を定めた条項のことをいいます。
これに関して、
まともな緊急事態条項やっぱり必要だよねという議論と。(※山尾志桜里さんは通称の山尾さんから菅野さんに変わったそうです)
緊急事態条項を優先議論することには賛成。緊急事態条項が危険なのではなく、まともな緊急事態条項がないことが危険なのです。ただし政府の権限強化だけでなく、国会と裁判所のチェック権限強化にも配慮が必要です!今日からnoteで緊急事態条項について分かりやすく連載しますhttps://t.co/u9srtQNtkr
— 菅野志桜里 (@ShioriYamao) November 13, 2021
設けるのはいいが、歯止めをどうかけるかという議論と。
緊急事態条項を設けるのはいいが、風邪ぐらいで簡単に外出禁止令を出せないように歯止めをかけないといけない。 https://t.co/w1OFctsORX
— 池田信夫 (@ikedanob) November 13, 2021
そもそもコロナ禍の混乱は緊急事態条項がないということが理由ではないという議論などが見られます。
「緊急事態に対する切迫感は高まっている…(改憲の)具体的な議論に入ることが必要だ」と自民・茂木氏。
コロナ禍で2代にわたり政権が迷走したのは、憲法に緊急事態条項がないからではない。科学に基づかず、政治的思惑ばかりを優先する政治こそ変えるべきだ。https://t.co/4Ai0reU158
— 山添 拓 (@pioneertaku84) November 13, 2021
時事通信が6月におこなった世論調査では、「緊急事態条項」を設けることについて聞いたところ、「賛成」が53.7%だったそうです。
私権を制限することになる緊急事態条項は、一部識者からはコロナ前から危険視されてきました。
緊急事態条項を一般国民はせいぜい「大規模自然災害」のときの緊急避難的措置だと思っているはずです(与党もそう言い張るはずです)。でも、これは総理大臣が「特に必要があると認める」ならば、どんなことでも「緊急事態」に認定でき、それが宣言されると憲法が停止されるということです。
— 内田樹 (@levinassien) July 13, 2016
設けるにしてもやはり歯止めは必要のようです。
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うやむやな空気で試験が制限されるのは困りますが、政府が行政文書による圧力で事業者を動かそうとしているうちは、信頼されないのは当たり前かもしれません。
6月11日付で国が都道府県に事務連絡してるわ!「酒販業者に対して飲食店が要請に応じていないことを把握した場合には取引を行わないよう努める旨の書面を求めるなどの取組みを行うようお願いします」。クレジットには内閣官房コロナ対策推進室とあり、西村大臣の担当部署だ! pic.twitter.com/mOKcHyfxEV
— 菅野志桜里 (@ShioriYamao) July 14, 2021
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政府には、国民経済への悪影響がない緊急事態の適切な創設・運用を期待します。