年金支給額は4月、5月分として6月に支給される分から0.4%減額されます。物価も上がって年金受給者には大問題ですが、現役世代の給与が下がっています。このため公的年金の受給者に一律5000円を支給しようとしましたが、批判が相次ぎました。現役世代からすると選挙対策でしかないように映りました。
公的年金の支給額は物価と賃金の動きを勘案して毎年改定されます。現役世代の賃金が下がっていけば、それに連動して年金支給額が減ってしまうのは当然の理です。そして、現役世代はこれ以外にも搾り取られています。
物価が高騰した影響をいちばん受けるのは年金受給者です。公的年金だけではまかなえません。今さら投資をしても遅いので、働ける人は働きに出る必要に迫られます。
9/20朝日「働く高齢者「4人に1人」」65歳以上の人口は前年より22万人増えて29.1%に。就業率は25.1%とはじめて「4人に1人」を超えた。ずっと「超高齢社会の人生設計は生涯現役(生涯共働き)しかない」といってきましたが、それが現実になってきました。
— 橘 玲 (@ak_tch) September 20, 2021
物価の高騰が始まったときに、賃金が下がって年金を減らすというのはなんとも因果なタイミングです。
老人「最近の若者は酒も飲まん、クルマも乗らん、海外旅行も行かん… まったく覇気がなく嘆かわしい!! いったい何に金を使っとるんだ!?」
若者「税金と年金、健康保険、あと介護保険料ですね。おじいちゃんの若い頃とは負担率が全然違うんですよ…」 pic.twitter.com/c10oYaQNjx
— ブラック企業アナリスト 新田 龍 (@nittaryo) February 18, 2022
65歳の公的年金の受給開始年齢は、今年度から75歳まで繰り下げが可能になります。繰り下げれば月額は増える60歳や65歳で年金受給するより、75歳から受給したほうが遥かに多いそうです。(何歳まで生きるかによりますが)
年金の話、75歳から受給した方が80代で60歳から受給した人を上回るぞって話。みんな80代まで生きるわけではないと思うし、独自男性の平均寿命は67歳。人生何が起きるかわからないし、貰える時に貰った方が良いと思うな。
— 大田区議会議員_おぎの稔土曜日東地区ミ―23a (@ogino_otaku) April 1, 2022
高額な報酬がしばしば批判されていますが、政治家は政治家でたいへんそうです。
議員は厚生年金ではなく国民年金、国民健康保険は事業者負担が無く全額自己負担、雇用保険も加入できない。議員報酬多く見えるけど、報酬から一部の経費支出。私はサラリーマン時代の方が貯金も休日もありました。結果、未だに世襲や金持ち、組織の人ばっかり。
— 山田 けんた 枚方市の大阪府議会議員 (@YamaKen_HiraP) March 31, 2022
「賦課方式」なので、今回の年金受給者の批判は妥当ではないという指摘もありますが、そんな理屈も減らされる方の感情には適いません。けれども、「賦課方式」ゆえに世代間格差はすさまじいことになってしまっています。
これ自体は「シルバー民主主義」として昔からいわれていること。賦課方式の社会保障が、現役世代から老人への莫大な「所得移転」になっていることが、サラリーマンが豊かになれない原因。 https://t.co/zR5V9uDF24
— 池田信夫 (@ikedanob) February 8, 2022
成人年齢引き下げでも、年金保険料の納付義務は(現時点では)20歳のままですが、陰謀論まで飛び出してしまっています。
最初にボタンを掛け違えたことで、年金の誤解と恨みは世代を分断しています。