ジェネリック医薬品(後発薬)が深刻な供給不足に陥っているそうです。ジェネリック医薬品のずさんな品質管理が明らかになり、製造ラインが止まる事態となっています。
「末期がん患者に薬ないと言えますか」不祥事が生んだ災害級の薬不足 https://t.co/Jv4g0Fu3DW
— 朝日新聞(asahi shimbun) (@asahi) May 14, 2023
ジェネリック医薬品は、新薬の特許が切れた後に製造・販売される、「先発医薬品と同じ有効成分を同量含んでおり、(先発医薬品と)同等の効き目がある」と認められた医薬品のことです。近年医療費削減のため、厚労省は先発品からジェネリック医薬品への切り替えを進めてきました。
■
後発(ジェネリック)医薬品メーカーによる品質不正があいついで発覚しました。厚労省から業務停止命令や業務改善命令などの行政処分が出されました。このため生産ラインは滞り、全国規模で供給不足になりました。
メーカーによる品質不正が相次いで発覚し、全国規模で供給不足に陥った後発医薬品(ジェネリック)。医療費抑制の名の下、特許切れ医薬品市場での数量シェア拡大を優先し、品質管理が後手に回った。問題は、古い品目の赤字を新製品で補う事業モデルにある。公的薬価制度の抜… https://t.co/15vnTUK8fr
— 日経ビジネス (@nikkeibusiness) April 15, 2023
ジェネリック医薬品市場では数量シェア拡大が優先され、品質管理が後手に回りました。厚生労働省も「後発品の使用促進を進めてきたのは政府です。それが拙速ではなかったか、我々も真正面から受け止めないといけない」と一部責任を認める発言をしています。
参考:厚労省「後発品の使用促進は拙速だった」 日経メディカル
政府=財務省の無策だという怒りの声も聞こえてきます。
結局これも、小泉政権以降の自公政権の問題であり、トドメを刺したのが安倍政権、というパターン。負の遺産だらけ。防衛費だけはろくな検証もなく膨れ上がるのに、こういう予算だけは必死で削ろうとする財務省も恥ずかしくないのか。 #NewsPicks https://t.co/Kosvpo7tBb
— 平野啓一郎 (@hiranok) May 18, 2023
しかし、ことはそんなに単純ではないようです。
医療費削減の中、医師の診療報酬を維持したい医師会が薬価を下げるよう要求しそれが通り続けているために
後発品の儲けがなくなり各製薬会社が撤退しているんですよ。— 東徹 精神科医 (@higashi1979) May 23, 2023
医師会は診療報酬引きさげを嫌ったので、トカゲのしっぽきりにように薬価に全ての医療費引き下げをかぶせた。確かに薬だしまくって稼ぐというパターンは昔より改善した。
一方製薬会社は利益を出せなくなり、生産を維持できなくなる。いまの問題は抗菌薬の輸入依存。抗菌薬がなければ外科手術は不可能 https://t.co/grrwLdJHdF— 中田智之@歯学博士/医療行政ライター (@NakaDash_) November 4, 2022
厚生省は苦肉の策で薬価基準を下げてそれを医療費に回すという事を繰り返してしまいました。
バブル経済の崩壊後に医療費増加が問題視されたが医師会は相変わらず医療費の増加を要望し続けた。
そこで厚生省は苦肉の策として薬価基準を下げて浮いた金を医療費に回すという事を繰り返した。つまり投薬ではなく技術料で稼げとの事である。— ハイパー岡田@反反緊縮(嫁公認アカウント) (@pochi1182) November 3, 2022
窓口負担は議論される余地もなく、医療費を削減するために過剰な受診を抑制することを拒んできました。
医療費を削減するために
過剰に受診する事を抑制する
そのために自己負担を上げる
ということです。別のモノで例えれば
ジュースの代金を全額公金から出す
自己負担無料
と言えば
本当に必要ない人もジュースを飲み
ジュース屋は「過剰に」儲かります。
それを抑える必要があります。 https://t.co/Gv0T9IZxWk— 東徹 精神科医 (@higashi1979) May 23, 2023
業界団体が現状維持を望むばかりに、足元である供給体制が崩れてしまいました。事件は現場で起きています。
日本医師会 松本会長 少子化対策に理解も “診療報酬確保を” #nhk_news https://t.co/3kWrMtc7f5
— NHKニュース (@nhk_news) May 24, 2023