挑戦で挫折しなくなる4つのコツ

黒坂岳央です。

稚拙な自慢をするつもりではないが、筆者は「継続」はけっこう得意な方だと思う。仕事は当然として、ダイエット、早寝早起き、英語学習、これまで様々な挑戦をして習慣化することに成功してきた。最近では新たに筋トレもはじめたが、こちらもすでに100日以上問題なく続いており、完全に定着させることができた。

だが最初からできたわけではない。何をやっても続かずに「三日坊主」どころか「一日坊主」だった。しかし、今回紹介するコツを知ってからはグッと継続力が高まり、「何をやっても続けられない」から「何をやっても継続できる」に変えることができた。

難しい技術はさておき、知っているだけで役に立つコツだけを紹介したい。

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1.やる気は消えると想定する

多くの人は挑戦を継続する上では「よしやるぞ」という決意が大事だと考える。これはつまり、「やる気」という勢いでなんとかしようとしてしまっている。結論としてこのやり方はもっとも挫折率が高く、信頼性の低い方法である。なぜならやる
気は寝て起きたら消えるからだ。どんな人でも一年間やる気を持続させることは不可能に近い。やる気頼みはやる前から論理的に破綻している戦略である。

そこであえてこの部分を最初から想定しておく。つまり「やる気なんて100%消えるもの。その後どうする?」と想定をしておくことだ。最初は誰でもスタートラインは切れる。問題は誰もやる気が消えると想定せず走り出してしまうことだ。だからやる気は消えてしまう。そうなった時でもやめずに続ける方法をあらかじめ考えておくのだ。

具体的には長くなるし技術的側面が大きいので軽くだけ紹介すると、やめたくてもやめられないよう「退路を断つ」などが有効である。

2.習慣化まで無理やり延命する

何事も習慣化したら「勝ち」だ。「今日は葉を磨かずに寝ましょう」とか「今日はスマホに手を触れないで過ごしましょう」と言われてできる人はほぼいない。人間は習慣化するのも難しいが、習慣化に成功したら今度はやめることが難しくなる。

習慣化するまで3ヶ月、いや大事を取って6ヶ月くらい無理にでも継続する仕組みを作っておくのだ。その1つが「身銭を切る」である。たとえば毎日英語に触れる習慣を作るなら、英字新聞を半年分購読契約するなどだ。筆者は毎日日本語で読んでいたニュースを英字新聞に切り替えたことがあった。半年先までお金を払い、定期的に家に届くので放置するとお金の無駄になる。貧乏根性で「もったいない」と必死に読むから結果として半年間継続できた。そうなったらすでに習慣化しているのでそのまま続けられる。

3.上達を実感する

一人で淡々と続けるのはなかなか難しいものだが、楽しくなる要素を取り入れる。その一つが「努力が実を結んでいる」という感覚を得ることだ。

自分の場合、すでに持っている和食のレパートリーに加えてエスニック料理や東南アジア料理も上達したくて、料理教室にまとめて通っていた。家から教室まで結構遠いので苦しさを感じた瞬間もあったが、習ってきた料理を毎回必ず家族に振る舞うようにしたら「パパ、これはすごくおいしい」と子供から褒められ、いい気になってまた次のレパートリーを仕入れに行くのが前向きになったという経験があった。

最近の筋トレでは初期は辛すぎる要素しかなくて気持ちが後ろ向きだったが、頑張って続けて妻に腕を見せたら「確実に太くなってる」と言われてそれだけですごく嬉しく感じたということがあった。

努力の継続が報われる実感があれば、楽しく続けられる。

4.発表の場を持つ

最後は努力の結果を発表する場を持つことだ。

英語学習者ならスピーチコンテストに参加して、日頃の勉強を発表したり英検やTOEICを受験して結果を確認するなどである。かなり先の申込みをしてしまえば、サボれなくなってしまう。これで継続の延命措置にするのはありだろう。

筆者の場合はインプットした内容を記事や動画にしているので、読書している時に心に留まった内容を常にメモをしている。発表の場がなく、漫然と読むだけではおそらく10分の1も頭に入らないし、そもそも今ほど積極的にインプットを頑張ろうとは思えない。発表した質が低ければ容赦なくダメ出しをされる。だから必死になる。結果、努力を続けられるし予想外に評価が高ければ楽しく続けられる。

以上4つのコツを実践することで苦しい挑戦の継続を楽しく続けられる。特別高度な専門知識や技術などは不要で、いずれも知って実践するだけで高い効果が期待できる。必要なのは実践する「行動力」である。

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ビジネスジャーナリスト
シカゴの大学へ留学し会計学を学ぶ。大学卒業後、ブルームバーグLP、セブン&アイ、コカ・コーラボトラーズジャパン勤務を経て独立。フルーツギフトのビジネスに乗り出し、「高級フルーツギフト水菓子 肥後庵」を運営。経営者や医師などエグゼクティブの顧客にも利用されている。本業の傍ら、ビジネスジャーナリストとしても情報発信中。