台風の厳戒報道の中、旅行に行くのは無謀なアホ?

台風が九州に上陸するかもしれないというタイミングで、西伊豆に出かけてきました。こう書くと災害の危険性がある中で「無謀すぎる」という批判がありそうですが、私なりにリスクとリターンを秤にかけて決めたことです。

FrankRamspott/iStock

まず、前回の宮崎の時もそうでしたが、メディアの報道は過剰になりがちです。もちろん情報収集は欠かせませんが、大切なのは「事実」と「予測」をきちんと分けることです。現状何が起こっているかについては知っておく必要がありますが、気象予報士の予測やそれに対する対応についてのアドバイスは額面通りに受け取って良いかよく考える必要があります。

九州にいるのであれば厳重な警戒が必要だと思いますが、関東で警戒が必要になるのは早くても明日の金曜日。恐らく土日以降になるでしょう。

関東にも鉄道会社が計画運休などを実施して、JR東海の新幹線で帰れなくなるリスクがあるかもしれませんが、土砂崩れなどの災害に巻き込まれることが無ければ、自業自得と割り切ることができます。そう考えて予定通り出かけました。

曇り空の中東京を出発してまずは熱海で昼呑みしましたが、熱海は台風のせいでいつもに比べて観光客が圧倒的に少なく、お店にもすんなり入れました。オーバーツーリズムを避けて、ゆっくりと過ごすことができ、結果オーライです。

その後に向かった西伊豆も天気の崩れは無く、露天風呂からはきれいな夕陽が見えました(写真)。取り敢えずこちらも台風の影響はゼロです。

翌日の帰り道は雨が降り出しましたが、通常の雨の日と同じような感じで持参した折り畳み傘もささずに三島駅まで戻ることができました。

三島駅から東京駅までは新横浜から小田原の間の雨の影響で遅れが発生しましたが、それも10分程度でした。

東京駅から自宅までは雨も降っておらず、特に大きな問題も無く帰宅。旅行は予定通りに終わりました。

結果論と言えばそれまでですが、遅れたのは帰りの10分だけで、空いている伊豆を満喫できました。

天気予報ならぬ「天気予想」に振り回されて過剰な警戒をするよりは、自己責任でどう行動するかを決めた方が良い結果になるように思いました。もちろん、万が一にも救助要請をすることになるような無謀な行動は論外です。

台風が関東に接近する可能性のある週末は、取り敢えず予定を入れずに様子見です。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年8月29日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。