マイクロソフト、6万人に「退職パッケージ」提示:AI投資で進むドライな人員整理

米マイクロソフトは10月26日、約6万人の従業員を対象に、退職金などの退職パッケージを提示した。対象者は従業員約22.3万人の26%である。対象となるのは、米国、英国、カナダ、インドの4カ国で、日本は含まれていない。reuters.com

「希望退職」だが条件は交渉次第

これは解雇ではなく、対象を決めて条件を提示するもので、退職するかどうかは本人の意思による。日本でいう希望退職や退職勧奨(肩たたき)に近い。パッケージは同社の通常の退職時の条件に上乗せし、勤続年数や職位に応じた給与の支払い、株式報酬の権利確定の継続、一定期間の医療保障、転職支援などが含まれる。

同社の公式発表によると、この制度は社外でのキャリアを検討している従業員に、支援を受けながら転身する選択肢を提供するものだが、具体的な金額や条件は国などによって異なる。GeekWire対象者には個別に条件が通知される。

実際に何人が応じるかは明らかになっていない。マイクロソフトは今年4月にも、米国の一定の年齢や勤続年数を満たす従業員を対象に自主退職制度を実施した。報道によると、対象となった約8600人のうち3割余りが応じた。今回は対象を4カ国に広げ、規模も大幅に拡大した。ダイヤモンド・オンライン

退職パッケージは日本でも可能

注目されるのは、これが経営不振による人員整理ではないことだ。マイクロソフトは高い利益を上げている。人件費を削減してAI投資に回そうということだろうが、同社の公式発表は、今回の人員整理とAI投資の関係を説明していない。

それでもAIを推進する企業自身が大規模な人員再編を進めていることは示唆的だ。AIによって業務の効率化が進めば、企業が必要とする人材の数だけでなく、求められる技能も変わる。今回の募集にどれだけの従業員が応じるかが注目される。

このような退職パッケージは、日本でも可能だ。今後、日本企業でもAI化で同様の余剰人員が生じることが予想されるが、外資のようにパッケージを提示して交渉するドライな人員整理を工夫しないと、国際競争に取り残されるだろう。

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