農水省が2027年コメ大幅減産を検討で「令和の米騒動」から「減反政策」へ逆戻り

農林水産省が2027年産の主食用米の生産量の目安を693万トンとする方向で検討していることが10月27日、明らかになった。2026年産の予想収穫量約740万トンから約47万トン、6%以上の減産となる。

また、政府は2025年に放出した備蓄米について、追加で10万トンを買い戻す方向で調整している。民間在庫が積み上がっているため、買い戻しても供給不足には陥らないと判断している。

「令和の米騒動」でコメ不足が深刻化し、政府が備蓄米の大量放出に追い込まれてからわずか1年余り。今度は一転して減産と備蓄米の買い戻しに動くことになる。

米不足から一転、今度は生産抑制へ

2024年から2025年にかけての米価高騰では、農水省の需要予測の甘さが問題となった。人口減少などによる需要減少を前提に生産量を抑えてきたものの、インバウンド需要の増加や猛暑による精米歩留まりの悪化などが重なり、供給不足が表面化した。

農水省も2025年、需要予測の誤りと生産量の不足を認め、政府は増産へと方針転換した。

しかし、2026年産は増産によって供給が需要を上回る見通しとなり、今度は減産に転じる。政府が増産と減産を繰り返す政策運営には疑問が残る。

廃止されたはずの減反政策が復活?

政府によるコメの生産数量目標の配分は2018年に廃止された。しかし、主食用米から飼料用米などへの転換を補助金で促す仕組みは現在も続いている。

今回も農水省は、主食用米の生産を抑え、飼料用米や加工用米などへの転換を促す方針だ。事実上の減反政策が続いているとの批判は根強い。

農家の所得安定は重要だが、供給量を絞って米価を維持する政策は消費者の負担増につながる。農家への支援とコメ価格の維持は分けて考える必要がある。

令和の米騒動の教訓は生かされるのか

備蓄米の買い戻しは食料安全保障の観点から必要な措置だが、価格維持を目的とした市場介入とは区別すべきだ。

コメの需給は天候や消費動向によって大きく変動する。余剰米の輸出拡大や備蓄の柔軟な運用など、生産を抑制する以外の選択肢もある。

令和の米騒動では、農水省による需給予測と生産誘導の限界が浮き彫りになった。それにもかかわらず、わずか1年余りで再び減産へと舵を切る。

コメ不足になれば増産を求め、余れば減産を促す。農水省の政策は、結局のところ米騒動以前に戻ってしまったのではないか。

行政による生産管理のあり方そのものが、改めて問われている。

農林水産省農水省 Wikipediaより

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