【辺野古事故】会見で遺族の個人情報を漏らした同志社が「周知の事実と錯覚した」と驚きの釈明

沖縄県名護市の辺野古沖で2026年3月に発生した船舶転覆事故をめぐり、学校法人同志社の対応が再び批判を浴びている。10月30日の記者会見で、八田英二理事長と同志社国際高校の宿久洋校長が、亡くなった女子生徒の遺族の個人情報を明かしてしまったのだ。

しかも同志社は11月1日、報道各社に対して該当部分の削除を要請した。自らの幹部が公の場で明かした情報について、後からメディアに削除を求めるという異例の対応である。

「周知の事実と錯覚した」という釈明

ジャーナリストの石戸諭氏は、情報を明かしたのは学校法人のトップ自身であり、会見を適切に管理できなかったことが問題だと指摘。同志社に対して、削除要請が遅れた理由、なぜ誰も発言を制止しなかったのか、情報公開の範囲を事前に決めていたのか、という3点を質問したという。

その後、同志社から届いた回答をXで公開した。

同志社側の説明によると、遺族がnoteで墓参りを呼びかけていたことや、学校側が遺族の実家を何度か訪問していたことから、住所は周知の事実だと「錯覚」していたという。

同志社は、たとえ周知の情報であっても遺族の許可なく公表してよいものではなかったと認め、謝罪した。

しかし、遺族が自ら発信した情報と、学校法人の幹部が公式記者会見で公開してよい情報とは、まったく別の問題である。

個人情報の公開は「登壇者の判断」

さらに問題なのは、会見における情報管理である。

同志社の回答では、個人情報について事前に説明することは決めておらず、「記者会見中の登壇者の判断によるもの」とされている。

つまり、幹部自身の判断で情報を公開したことになる。しかも会見中、誰もそれを制止しなかった。

会見する学校法人同志社の八田英二理事長 2026年10月30日

石戸氏によれば、同志社は今回の件について関係者の処分を「現時点で検討していない」と回答したという。

本来、個人情報を守るべき学校法人の幹部が自ら情報を漏らし、その後はメディアに削除を求める。一方で、幹部の責任については処分を検討していないというのだから、組織のガバナンスが問われる。

陰謀論の種をまいたのは誰か

今回の問題は、単なる記者会見での失言では片づけられない。

事故から7カ月以上も経過して開かれた会見で、十分な説明がなされず、かえって新たな疑問が生まれた。遺族のプライバシーへの配慮も欠けていた。

ネット上では、この事故をめぐって荒唐無稽な「陰謀論」も散見される。

もちろん根拠のない憶測は厳に慎むべきだ。しかし、説明の不十分さや不用意な発言によって新たな疑念を広げ、そうした「陰謀論」の種をまいたのも、ほかならぬ同志社の記者会見だったのではないか。

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