世界的株高の中で、資産を守るために今やっておくべきこと

2017年に入ってから株式と今価格の上昇が続いていると本日の日本経済新聞が長官1面で報じています(写真)。

グラフを見るとアメリカ株だけではなく、原油や金も含めほとんどの資産価格が上昇し、新興国の株価の上昇は先進国を上回っていることがわかります。アメリカの株高の背景には、トランプ大統領の積極的な財政政策と景気回復があります。

しかし、気になるのは、株高と金価格の上昇が同時に起こっていることです。安全を求める人の逃避先と言われている金に資金が流れているのは、投資家の不安心理を反映しているからです。

金は1つの通貨と考えることができます。投資家は資産をどこかの通貨に置かなければなりません。円を売れば別の通貨を買わなければなりません。売って何も買わないということはできないのです。ドルもユーロも円もどの通貨も信用できない。そんなときの投資先が金になるのです。つまり、金価格の上昇は、既存の通貨に対する不信感を示しているといえます。

最近は金以外にもビットコインのような新しい「通貨」が登場してきました。これらの資産への資金移動は、通貨価値の下落つまり将来のインフレに対する懸念を反映しています。

日本人の資産運用で遅れているのはインフレと円安への対応です。

個人金融資産の95%以上が円資産に偏っている日本人は、円安で資産の実質的価値を失ってしまいます。また、資産の50%以上は現金・預金ですから、インフルになればこちらも実質的価値を減少させてしまうことになります。株高で楽観的なムードも漂っているようですが、その先にある将来の大きな変化に備えて今のうちにしっかり準備をしておくべきだというのが私の考えです。

3月18日の第5回世界の資産運用フェア(お名前とメールアドレスだけでエントリー)では、円安とインフレに対する具体的対策を多数用意しています。資産運用に関する一歩先の情報収集をしたい方のご来場をお待ちしております。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年3月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。