バブル経済が崩壊した1991年を起点とし、出口の見えない経済不況に陥った世間とは逆に、映画産業は宿願であったマーケット拡大を実現。スクリーン数、年間興行収入共に増加の一途をたどることになる。 その「飛躍」ぶりとは裏腹に、旧態依然とした体質や、急激な市場拡大に戸惑う様子なども描写。バブル時代、外国映画に制作出資した企業の、その後の顛末は? シネコンの隆盛とは対照的に、閉館が相次ぐミニシアターだが、なぜそのような事態を招くのか? あるいはダサい映画の代名詞だった日本映画が、いかにして外国映画を凌駕する存在となtって行ったのか?90年代初頭に書かれたコラムをたたき台に、巷で語られているオフィシャル・ヒストリーに加え、その時取材者として、あまたの現象を間近に見聞きした筆者ならではの視点から、知られざるエピソードやディテイルが描かれています。