『テレビと権力』
田原総一朗のジャーナリスト人生を振り返った本書。40年以上かけて“ジャーナリスト田原総一朗”がどのようにして作られていったかがよくわかる。またこの中で語られている、テレビ局の創生期の裏話、テレビ番組がどのように作られていくか、ドキュメンタリーの作られ方などは、非常に興味深い。また、最初は無関心だった政治の世界にもジャーナリストとして踏み込んでいく過程もおもしろい。2006年刊行の本書の内容は、時代を経ても色褪せず、むしろそれ以前の躍動の時代を生き生きと色鮮やかに語っている。
【目次】 時の宰相が、テレビカメラの前で絶句し、冷や汗にまみれ、いまにもキレそうな顔になる。 テレビの時代、権力が未曾有の大変化に直面している!
●権力と戦い続けたわが青春
● 田中角栄失脚と通貨マフィアの攻防
●青年ビル・ゲイツとパソコン戦国時代
●「遺伝子工学」狂騒曲
●成長経営のカリスマたち
●低迷の時代の経営者たち
●「田中角栄」5時間インタビュー
●無制限一本勝負『朝まで生テレビ!』
●「原発問題」午前1時の推進派、反対派大討論
●「天皇論」に真っ向挑む
●差別する側の論理とされる側の論理
●湾岸戦争と小沢一郎
●『サンデープロジェクト』が踏み込んでいく権力の世界
●政局はスタジオがつくる
●テレビとは何か