『気分はまだ江戸時代』
『中国化する日本』で話題騒然の与那覇潤氏とアゴラ研究所所長池田信夫氏の対談書き起こしが、本編書籍の発行を待たずして、ミニ電子書籍(全66ページ)として刊行! “現代日本人はなぜ変化しないのか?”という、そのルーツに迫る。
地元の地域共同体の範囲で物事を考えていればやっていけるという感覚が遂に落城。江戸時代的「日本社会」はもはや終わったという与那覇氏。ムラ社会のように会社が一生面倒を見る時代は終焉を迎えるが、なぜか日本人は変わろうとしない。一所懸命で、同じ箇所で苦労し、苦しみ最後は自殺してしまう。そういう日本人のメンタリティはどこから来るのか?
「中国とも異なる一方で、西洋とも異なる日本」では、企業がガラパゴス化していると言われているが、実は日本列島自体が、ガラパゴス諸島であったのではないか、との仮説もおもしろく、日本人の気質について存分に語った両者の対談には、いままで以上に深く掘り下げられた識見が満載で本編も楽しみな1冊に仕上がっている。音楽のシングル盤のように、短い内容を低価格で提供する「アゴラ・シングル」の第1弾。
【目次】
・中国を意識し始めた日本人
・西洋モデルの時代は終わった
・戦争が国家を生んだ
・日本人はなぜ特殊なのか
・タコツボ型構造の起源
・勤勉革命と「ブラック企業」
・優秀な兵士と無能な将校
・人間を囲い込むメカニズム
・市民的自由をめぐって
・儒教的な官僚と江戸時代的な政治家
・中国はソフトランディングできるか