「和牛オーナー」ビジネスの安愚楽牧場が、4330億円以上の負債を抱えて経営破たんしたのが2011年8月のことでした。ビジネスモデルは、母牛に出資すると生まれた仔牛の売却で利益が出る、というもの。このオーナー制度では、被害者は7万3000人以上、被害総額は4200億円以上で戦後最大、と言われています。で、今日この安愚楽牧場の元社長らが逮捕されました。
「はちま起稿」によれば、民主党の海江田万里代表も安愚楽牧場の「広告塔」になっていたらしい。民主党に限らず、自民党の西川公也衆院議員もココから献金を受けたり親族が顧問を務めていたりしています。ひょっとすると、大疑獄事件に発展する可能性もあり、参院選前に何やらキナ臭いことになってきました。
表題ブログは、逮捕容疑が「特定商品預託法」違反だということが興味深い、と書いています。詐欺罪で立件できなかったのか、それともココを突破口としていくのか、ということ。低金利時代で高利の投資先を鵜の目鷹の目で探している個人や団体がまだまだ多い。今後は被害が広がる前にもっと早く事件化しないといけない、と警告しています。
弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」
安愚楽牧場元社長ら3人逮捕へ
Voice pitch and the labor market success of male chief executive officers
Evolution & Human Behavior
男性的な低い声は「性選択」で女性にモテることがわかっています。このリリースによると、企業の男性CEOの声を792人分、調べたら低い声のCEOが多かったらしい。興味深いのは、CEOの年収や企業の収益性と声の低さを関連づけたこと。22.1Hz低くなるごとに事業は400億円ほど、CEO自身の年収も1800万円ほども高くなるそうです。オイこりゃ、女性はより声の低い男性を見つけなきゃだし、男性は声を低くする訓練にいそしまなきゃだね。でも、声の低さって男性ホルモンのテストステロンと関係しているわけで、先天的な資質です。声が低い男性ほど攻撃的でアグレッシブなのでビジネスで成功する確率も高くなる、という話。残念。
ワタミの介護 崇高な創業理念と裏腹な「死亡事故」多発の深層
MEDICAL CONFIDENTIAL
高らかに「理念」を提唱する企業は山のようにあります。そうした「理念」とは真逆なことをしている企業も少なくない。この記事によると、自民党が夏の参院選に擁立する渡邉美樹氏経営の有料老人ホームで死亡事故が多発している、とのことです。警察の検証では、同施設のずさんな管理体制の実態が明らかになり、さらに虚偽報告まであったらしい。居酒屋事業が頭打ちになり、彼の企業体は完全に介護や宅食などの高齢者向けビジネスに向かっています。特に宅食事業は急速に店舗数を増やしている。このビジネスモデルについても、宅配するのは外部委託で本体には責任がない、ということなどが問題になっています。突っ込みどころ満載の企業体なんだが、経営者の渡邉氏には都知事選で100万票以上も入れる人がいるんで自民党的には美味しい候補なのかもしれません。
大阪の母子餓死事件を防ぐために必要だったのは、DV被害者相談支援センターの存在の周知
デジタルマガジン
橋下徹大阪市長のお膝元で母子が飢えて死ぬ、という事件がありました。怖いもんで、メディアの中ではすでに忘却の彼方に去ってしまっている。このブログでは、餓死した理由はDVだった、という記事や官民のDVシェルターの存在を紹介。生活保護を受給できなかったのが理由だという話もあったんだが、DV被害対策にしても行政の不備であることには違いありません。DV相手に怯え、居場所を隠さなければならない、という理由から飢えて死ぬ、なんてことが二度と繰り返さないようにしたいもんです。
経産省がFCV(燃料電池車)の保安基準整備を1年前倒し! 実現可能な次世代車へと前進
clicccar
先日の岡本裕明氏のエントリーでも書かれていた燃料電池車についての記事です。2015年からの10年間で本格普及のカタパルトに乗せたい、というのが行政や業界の思惑らしい。燃料電池車には水素が必要で、ガソリンスタンドならぬ水素スタンドを作らなきゃなりません。そんな底力、地方のGSにまだあるのかな、というのが率直な感想。EVスタンドのほうはどうするんだ、という話もある。バラ撒き補助金と役人の利権まみれにならないように要注意です。
アゴラ編集部:石田 雅彦