ネット選挙いろいろ --- うさみ のりや

アゴラ

いよいよ明日は参議院選の投票日ですね。

選挙前には騒がれたネット選挙ですが、大山鳴動してネズミ一匹、というのが個人的な感想です。今回の選挙でネット選挙の影響を感じたのはtwitter上で有名人の方々から「スズカン」こと鈴木寛氏への支援の声が相次いでいたことくらいですかね。スズカンさん自体がネット選挙実現の功労者だったということもあっての今回の支援の声で、これは積み重ねのなせる業なんでしょう。


60歳近いうちの母ちゃんが、「あのスズカンって人、ネットで見たけどなかなか良いわね。民主党は大っ嫌いだけどあの人は別枠扱いして投票することにしたわ。」なんて言ってたくらいですから。逆に大部分の候補者の「選挙直前にブログ始めました」とか、「twitter始めました」といった取ってつけたような情報発信じゃ人の心は動きませんよね。普段からネットで情報発信をしている三木谷さんだとかホリエモンさんだとか、そういう人から「スズカン」って名前が上がったら一定の効果があったんじゃなかろうかと思う次第。

他に面白いな~と思ったのは友人が趣味で作った。このfacebookアプリ。ネット選挙目当てでみんな色々なアプリを作っていたけれど、これが一番割り切っていてよかった。

「6~7割の有権者は投票する人なんて政党と顔と学歴くらいで決めるんだから、それだけの情報量で候補者を選べるようにしよう。」

というコンセプト。粗くて自分の心持ちと違う候補が選定されることもあるのだけれど、なんとなく面白いし、それで「選挙行こう!」って気になるんだったらそれでいいんじゃないでしょうか。これまでだったらきっとこういう特定の候補者を推薦するアプリっていうのは規制で作れなかったんじゃないかと思います。10秒くらいで終わるんでみなさんも暇ならやってみてください。

今回のネット選挙は空振りと言ってもいいと思うんですけど、こういうワンストップで選挙が楽しめるアプリが次回の選挙ではもっとワンサカ出てくることを少し期待しています。あんまり政策的な堅苦しいことより、このアプリみたいに入口は軽い感じで、性格診断と候補者リコメンド機能なんかが合わさっていると面白いんじゃないかと個人的には思っています。いつの時代もほとんどの公約っていうのは破られるんですから。適切な政策っていうのは、環境次第で変化するものなのですからそれも仕方ありません。むしろ「政策で候補者を選ぼう」っていう発想自体に無茶を感じます。実際あれだけ喧伝された2009年のマニフェストなるものも2010年には捨て去られてましたからね。そんなわけで、私自身は選挙で政治家に問うべきは、政策よりも人・リーダーとしての度量と思っておりまして、そういったものがブログ記事やtweetやインタビュー記事から推測できるシステムなんかができると、選挙ってより深化すると思うんですよね。

取り留めもなくなりましたが、ではでは今日はこんなところで。


編集部より:このブログは「うさみのりやのブログ」2013年7月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はうさみのりやのブログをご覧ください。