海外で安価な工場が存在し、稼働している限り、日本での雇用確保や本当の意味での給料アップは不可能ではないでしょうか。
日本の工場で働く人たちの多くは、海外の安価な労働力との賃金の競争にさらされている訳です。その競争相手は、平均給与が日本の何分の一と言われる海外の工場です。日本では最低賃金が法律で決まっていますが、日本の企業のトップは、最低賃金で働かせることを大前提としていることでしょう。
以前の投稿でも記載しましたが、私は労働に対しては対価をきちんと払うべきだと考えています。競争で人間が安売りされることがなく、同じ仕事をするにしても品質の高い仕事をする人を雇う、必要な人数を超えた場合は給料を安くするのではなく、必要人数で労働内容、細かく言えばできあがる製品やサービスに合わせて給料が確保されるべきだと考えています。
もし、世界中で「この作業は1世界共通通貨です」となれば、どこの国で同じ仕事をしても、どんな人種でも同じ給料が手に入ります。
日本で働けば10万円、中国で働けば1万円、という、本来であればありえない話が現在の経済システムのルールですが、そのルールこそ間違っているのではないでしょうか。
これは理想論でしょうし、多大なるご批判を受けるとは思いますが、経済システムをなんでもありにするのではなく、ほどよく規制し、地球上でルールを統一し、私のような役立たずが仕事をする上で理不尽な扱いを受けないよう、経営者の皆さんや経済ルールを決める国会議員の皆様にはお考えいただきたいです。
なお、今日本は先進国で、途上国に対しては給料が高いですが、日本で使われるものの多くは海外で作られています。もの作りを行っている海外の方々の給料は販売される日本の物価、給与体系で計算されるわけではなく、現地のレベルで決められています。これは体のいい奴隷制度ではないでしょうか。
日本も戦後からの経済成長で安いものをアメリカに売ったと聞きますが、そもそもこの生産構造自体が間違いではないでしょうか。
ものを生み出す労働力と、販売される製品やサービスは、同じ通貨で取引が行われる範囲で作られ売られるべきで、簡単に言えば、地産地消であるべきではないでしょうか。
今の企業は、安い賃金を求めて海外に移転しているわけですが、移転先では日本の最低賃金を下回る金額で人を使い続けているわけです。給料が高くなれば他の国へ、と移転していれば、いずれは移転も落ち着くでしょう。
しかし、そういう自然の流れを待つことなく、通貨、および一定の労働に対する給与を全世界で統一してはどうでしょう。
為替もない、人や地域、人種による差額差もなしです。
コストを削減するのは、人ではなく購入する材料や生産性の向上に寄るところとし、安い給料で雇うことではないことと考える。ただし、会社がつぶれそうになれば、解雇しやすいシステムに変更する。物作りに人がいらないのに雇わなければならないのは無理な話で、失業保険やハローワークで対応すべきだと考えます。
こんな考え、狂ってるでしょうか。