デング熱のネックは半端に長い潜伏期間

アゴラ編集部

69年ぶりに国内で感染者が出たデング熱(dengue fever)が、依然として広がり続けています。患者は共通して東京の代々木公園で蚊に刺され、その蚊がデングウイルスを媒介したらしい、ということまではわかっているんだが、9月3日にも山梨県で10代の女性の感染が確認され、各自治体は対応に追われています。


国立感染症研究所の解説によれば、デングウイルスは熱帯と亜熱帯のほとんどの国で確認されているそうです。世界保健機関(WHO)の推計では全世界で年間2000万人もの人が感染し、ブラジルとハワイで2001年と2002年、台湾で2002年と2003年に大流行したらしい。ハワイと台湾では60年ぶりの流行だそうで、日本における約70年ぶりの発症と共通点があるんでしょうか。

ネッタイシマカ(Aedes aegypti)が媒介する黄熱病やコガタアカイエカなどが媒介する日本脳炎、ダニ媒介脳炎などの節足動物により伝染するウイルスと同じように、デングウイルスは、ネッタイシマカやヒトスジシマカなど、いわゆるヤブカによって媒介されます。いかにも刺されたら痒そうなマダラ模様の連中なんだが、人から人へは感染しません。デング熱に感染している人を刺したメスの蚊にウイルスが侵入し、その同じ蚊がさらに他の人を刺すとウイルスが広がっていく、というわけです。

これらのヤブカ類は、主に昼間に刺す傾向があり、中間宿主として感染させるためにタイムラグがあります。また、刺されてから症状が出るまでの潜伏期間も3日から14日と幅があるため、自分の感染を知らずに移動して流行させてしまう危険性も高い。この潜伏期間、というのは厄介で一種の時限爆弾のようなものです。8月下旬頃に代々木公園で蚊に刺された人が、新潟や大阪、青森、北海道など各地で確認されているのも、この潜伏期間のせいでしょう。

夜寝るとき、蚊が一匹でも部屋の中にいると、もう叩き殺さない限り眠れない、という人も多いと思います。蚊の羽音というのは、我々の神経を非常に逆なでする。江戸時代の浮世絵を眺めていると、夏には蚊帳を吊っている様子が多く描かれているんだが、我々の祖先はずっと蚊に悩まされ、蚊が媒介するウイルスで多くに犠牲者を出してきたんでしょう。その防御反応がセンサーとなり、蚊の羽音に対する不快さとして出ているのかもしれません。

とにかく、デング熱はインフルエンザに似た症状で、合併症などが加われば、かなり怖い病気です。高熱が出て激しい頭痛がし、筋肉や関節、骨が痛み、嘔吐したり発疹が出たりする。ここまで全国に感染者が広がれば、東京に限らず潜伏期間に蚊に刺される人がいないとも限りません。念のため、長袖長ズボンで蚊に刺されにくくしたり、蚊取り線香や蚊除けスプレーなどで蚊防御に注意しておいたほうが良さそうです。

INTERNATIONAL BUSINESS TIMES
Japan: Dengue Fever Outbreak Spread by Mosquitos in Tokyo’s Yoyogi Park


YouTubeの「視聴者ファンディング」、日本でスタート
ITmediaニュース
Google傘下のYouTubeが、この6月に予告していた通り、クリエイターへのいわゆる「投げ銭機能」である「視聴者ファンディング」を日本を含む4カ国でスタートしたようです。これがGoogleの「視聴者ファンディングについて」という説明。あるクリエイターが視聴者ファンディングを有効にすると、そのクリエイターの動画の隅に「ハートマーク」のアイコンが表示されるようになり、そのアイコンをクリックすると支払う金額が出てくるらしい。1ドル、5ドル、任意の金額、というわけで、いくらを選択したのかは受け取るクリエイターだけが見ることできるそうです。これはGoogleウォレットで支払うことが可能。アカウントがないと不可能らしい。この機能を付け加えることのできるクリエイターにはいくつかの条件があるんだが、それほど高いハードルではありません。さて、このシステム、寄付やクラウドファンディングという行為がイマイチ広がらない日本で受け入れられるんでしょうか。

マンションのババ抜き問題
消費せず働きもしない未来を歩む遊民の独白
どうもメディアやアナリストなどが言ってることはどうも信用ならないんだが、アベノミクスが大失敗に終わろうとしている今、いくら日本の不動産に安値感があろうと、国内不動産に金を突っ込もうというのは、いかにも無謀のような気がします。不動産に限らず商品は買ったその瞬間から中古になる。中古品の価格が劇的に下がるのは常識です。さらに不動産は何十年も所持することもあるわけで、値下がり額はちょっと想像を絶するものになる。このブログでは、買い手のない商品には価値がない、と言っているんだが、不動産を買ったはいいが、最後にそれをどうするのかよく考えて買いなさい、というわけです。

口内炎はハチミツで治る。治療薬以上の効果を大学が実証
IRORIO
ハチが樹液から集めた樹脂状の物質である「プロポリス」が、抗菌、抗ウイルス、抗炎症、抗腫瘍などに効果がある、というのは人類がかなり以前に発見した機能です。古代エジプトではミイラの防腐剤として、また古代ギリシャや古代ローマでも一種の抗生物質として利用されていたらしい。プロポリスは樹木が自己防御のために出す樹液が原料なので、こうした機能を持っているようです。同様にハチミツにも抗菌、抗炎症の作用があるようで、このサウジアラビアの研究者らの発表によると、ハチミツで口内炎が早く治ることがわかったとのこと。経験的にわかっていることも実験してみよう、というのは研究者にとって大切な姿勢です。ハチミツにも植物が持っている自己防御機能や自己再生機能が入っているんでしょうか。

How Delta Bought A Refinery And Wound Up Saving Its Rivals A Ton Of Cash
BUSINESS INSIDER
米国の航空会社、デルタ航空が1億500万ドルでペンシルベニア州の製油所を買収し、自社便の航空燃料の生産を拡大しようとしている、という記事です。航空燃料は先物買いのような世界で、その量が半端ないので価格の上下動のせいで、大きな利益や損失につながります。航空燃料も当然、原料は原油なので原油価格にも影響され、さらに精製にかかる費用がそこへ上乗せされる。デルタ航空の方法でコストを抑えれば、かなり強力な競争力を手にすることができるでしょう。この記事では、米国には、ユナイテッド航空とアメリカン航空というデルタ航空のライバルがいるんだが、まだ航空燃料を自社で精製するまでにはいたっていない、と書いています。


アゴラ編集部:石田 雅彦