思い通りにいかない時は「人生に無駄なものなし」と考える --- 内藤 忍

アゴラ

人生は思う通りにはいきません。順風満帆に見えている人であっても、陰では数々のトラブルを抱えていたり、いつも明るく振る舞っている人が持病に悩んでいたり、人が本当にどんな気持ちで毎日を過ごしているかは、本人にしかわからないものです。


私にももちろんうまくいかないこと、思い通りにならないこと、腹が立つことが、日々たくさん起こっています。何かをやろうと思えば思うほど、そのハードルになる事件やトラブルの数も多くなっていく。考えてみれば、リスクを取っているのですから、それに比例して問題発生の可能性が増していくのは当たり前なのです。

目の前が真っ暗になるような経験は、人生で数回しかありませんが、そんな状況に直面した時、自分に言い聞かせたのは

「人生に無駄なものなし」と目先ではなく将来を考えて、事実を大きく捉えようとする心構えでした。

一見、自分にとっては不幸以外の何物でもないような事であっても、後から考えると人生の大きな岐路において重要な決断をするために必要不可欠なだったりすることがあります。人生は、すべて自分の努力で切り拓くものと思っている人もいるかもしれませんが、そうではありません。

実は、自分の人生を濃密でかけがえのない最高のものにするために、既に自分には大きな人生の計画書が用意されている。そして、自分はその中で、もがいているに過ぎないと考えることもできるのです。

目先で考えれば、不幸なこと、不愉快なこと、不必要なことと思ってしまうようなことであっても、実は将来のために必要なものであったりする。過去を振り返ってみると、そんな経験がたくさんあることに気が付きました。まさに「ピンチはチャンス」だった訳です。そのピンチが無ければ、今の自分が無かったと思えば、全てが意味のあることに見えてきます。

だから、目の前で起こっていることを、素直に受け入れる。それは無駄なものではなく、将来の自分のために役に立つ価値ある経験だと考えると、随分人生の見方が変わってきます。

もちろんあまりに酷い現実を目の前にして、「人生に無駄なものなし」と冷静に受け入れられないこともあるかもしれません。しかし、毎日の生活で起こっているほとんどのことは、見方次第で変えられるのも事実です。

自分がどのように物事を捉えようと、事実は一つです。であれば、既に起こってしまった現実を、自分にとって一番良いと思えるやり方で受け入れていけば、毎日の気持ちは随分変えていけるはずです。

(写真は昨日食べた鉄火丼ランチです。本文とは関係ありません)

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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2015年3月6日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。