ホログラフィPCはGUIに新たな地平を拓くか

米国Microsoft社は、4月29日にボストンのイベントで新しいホログラフィコンピュータのプラットフォームを発表しました。ヘッドマウントグラスを装着すると、3D立体画像が眼前に出現し、パソコンの画面も使用者の移動に追随するように動いてくる。おかしなメガネをつけなければならないのはこれまで通りですが、これは将来のGUI(Graphical Use Interface)がどうなるかの一つの回答です。


「HoloLens」と名付けられたヘッドマウントグラス。写真:Microsoft社


この技術、すでに米国ケース・ウェスタン・リザーブ大学とクリーブランドの医療機関で実証実験が行われているようです。学生は実世界の建造物や風景をホログラフィで視覚化し、医療機関では作業手順を把握する。さらに、NASAやディズニーなどと提携してこの技術をブラッシュアップしていくようです。

工場や建築などの作業現場では、あまりスキルのない技術者に対し、ヘッドマウントで工程を指示するようなことはすでに行われています。ボルトやナットの膨大なリストからどれを選び、どの部位に装着したりするのかなどの手順について、そうした不慣れな作業者のレベルを熟練工と同じ程度まで引き揚げることができる。

Microsoft社が発表した今回の技術は、さらに他のユーザーの視点を共有し、3D立体画像のデータから一緒に作業できるようです。このことで自分が行ったことのない場所の立体画像を見ることができる。また、3Dプリンターとの親和性も高いので、新たなクリエイティブな領域が出現するかもしれません。

Microsoft社が発表したホログラフィック技術。米国NASAもこの技術を使って探査機のコントロールなどに利用するらしい。

BUSINESS INSIDER
Microsoft just showed a live demo of its crazy holographic computer


How Some Fetuses React to Mom Smoking
DailyRX News
胎児が母体の喫煙行動に反応している、という記事です。妊娠中の喫煙が良くないのは衆知だと思っていましたが、それでも吸ってるお母さんがいるんですね。ニコチンが胎児に与える影響がわかった、受動喫煙は胎内にまで及んでいる、というわけです。

Red Cross on ‘catastrophic’ situation in Yemen
arabian BUSINESS.COM
アフリカ、イエメンの情勢は依然として混迷し、サウジアラビアなどが主導して首都サヌアなどへ空爆をしているようです。この記事ではイエメンの赤十字機関が壊滅的な状態に陥っている、と書いている。食料品価格が高騰し、水が不足し、燃料の供給もほとんどない。致命的な状況です。

New drone to give MPA better view of oil spills
asiaone
シンガポール海事港湾局(The Maritime and Port Authority of Singapore、MPA)は、地元シンガポールのベンチャー企業、Hope Technik社と共同で原油流出事故などの調査用として水上離着陸可能なドローンを開発したようです。日本では首相官邸の屋上でドローンが発見され、規制規制で動いていますが、どうも効果的な活用、というのはあまり議論されていないようです。技術には悪用される側面と利用すべき側面がある。そのあたりを見失うのは、技術立国としてはかなり危険な兆候なのかもしれません。

フロートを付けて水上で離着陸するドローン。写真:Hope Technik社

PTSD Seriously Affects Sexual Abilities
Counsel&Heal
心的外傷後ストレス障害(PTSD)は、性的な問題をも引き起こす可能性がある、という記事です。性機能障害を引き起こしたりする。セックスは一人ではできませんから、パートナーへの不信感や態度などにPTSDの体験が影響を与えているのかもしれません。研究者らは、PTSDからの回復を促進する治療法を開発していくようです。


アゴラ編集部:石田 雅彦