資産運用の手法には普遍性、実績、再現性の3つが必要 --- 内藤 忍

「内藤忍の資産設計塾」の第4版の見本が届きました(写真)。4年前に改訂した第3版と比べると表紙のデザインも、著者の顔つきも随分変わっています(笑)。


しかし、2005年1月に「資産設計塾」の初版を出版してから10年が経っても、基本的な内容は変わっていません。人生に必要なお金を「いつまでにいくら」と数値化し、長期分散投資で、リスクをコントロールすることで成果を出すオーソドックスな資産運用の方法です。

資産運用の手法には「普遍性」「実績」「再現性」の3つが必要だと思っています。

「普遍性」とはマーケット環境の変化に関係なく通用する手法であることです。投資に関する書籍は、毎年大量に出版されますが、その多くは数年で消えていきます。10年前にも、様々な投資の手法が流行っていましたが、今も残っているものは、ほとんどありません。短期的に有効であっても、長期で役立つ方法でなければ、有益とは言えません。

「実績」とは自分で結果を出していることです。資産設計塾で紹介している投資の方法は、私自身が自分の資産を使って、結果を出してきた運用方法です。試行錯誤の中から、役に立つと判断したものをまとめて紹介しているのです。私の実践している方法がすべて正しいとは言いません。しかし、実績も無く書かれている本よりは、信頼性が高いと思います。

そして「再現性」とは、同じやり方で誰でも結果が出せるということです。結果が出ている方法であっても、その投資手法が誰でも同じように実践できなければ、意味がありません。才能や能力に関係なく、同じ方法で続ければ、誰でも結果が出せる。

「普遍性」「実績」「再現性」のある資産運用であれば、誰でも投資の成果を得ることができるのです。

お金は「目的」ではなく、人生の夢・目標をかなえるための「手段」です。人生に必要なお金を手に入れるためには、自分で仕事をして収入を得るだけではなく、自分の持っている資産にも働いてもらう必要があります。資産を預貯金に眠らせているだけではなく、リスクを取ってリターンを狙うべきなのです。

しかし、勉強しても実践しなければ、資産は殖えません。だから、できるだけ早く実際に資産運用を始めてみることをお勧めします。書籍やセミナーで情報のインプットばかりをしている「勉強家」ではなく、一日も早く自分の資産を自己責任で運用する「投資家」になることです。

もうすく発売になる新しい書籍を使って、「投資家」として必要な資産を手に入れることができる人が一人でも多く増えることを祈っています。

<参考図書>
「内藤忍の資産設計塾 第4版」 内藤忍

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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2015年5月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。