たまには、のんびり「一人ご飯」をすることの重要性 --- 内藤 忍

週末は、本当に忙しい時間を過ごしました。土曜日は午前中に伝説の投資家セミナー、その後麹町に移動して「ちゅうつねカレッジ」で講演。翌日もSHINOBY`S BAR 銀座でお昼と夕方の2回の講演。合間に連載の原稿チェックやら、個別の案件対応やら。こんな時には1人の時間が欲しくなります。

土曜日の東京は蒸し暑く、会場から会場に移動しているだけで、何だか夏バテしてしまいました。いつも春から夏になるこの時期になると、気候の変化に体調が適応できないせいか、体がだるくなってしまいます。

日曜日は、夜の9時過ぎに、銀座でセミナーが終了したので、自宅の近くにあるカウンターだけの居酒屋にフラリとはいってみました(写真)。以前、資産デザイン研究所メールでもご紹介した、まだネット上で検索しても出てこないお店です。

セミナーで多くの人にお会いして、お話するのはとても楽しい時間ですが、一方で気が付かないうちに、大きなエネルギーを使っています。講演をした方ならわかると思いますが、聴衆の人にエネルギーを吸い取られているのだと思います。それを毎日やっていると、好きなことに夢中になっている子供のように、やっている時は気が付かないままに、最後は消耗してしまうのです。

一人でお酒とおつまみで、ボーっとしていると、いつしか自然に一日に起こったことがあれこれ思い出され、これからやるべきことが勝手に浮かんできます。何かに追いかけられる時間ではなく、何も目的の無いリラックスした時間が、こんな新しい発想を得るには、とても大切であることがわかります。混乱して興奮している頭の中が、整理されて、落ち着いてくるような感覚。そこで、今まで気が付かなかったような発想やアイディアが浮かんでくるのです。

たたきレンコンのキンピラ、しらすおろし、キャベツとカニのおひたし、地鶏の塩焼きといったシンプルな和の食事をしていると、日本にいることの幸せを感じ、また明日への活力が湧いてきました。エネルギーがチャージされた感じです。

普段なかなか一人でのんびりするこんな時間が取れないのですが、定期的にこのような「何にも追いかけられない時間」を作ることによって、新しい世界へのヒントが得られることがわかりました。何となく理解していたつもりですが、意図的にこんな時間を作ることは、やはりとても大切なのだと再認識した学芸大学の夜でした。

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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2015年6月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。