今週のアップデート=繰り返す制度作りの失敗(7月27日)

GEPR

アゴラ研究所の運営するエネルギーのバーチャルシンクタンクGEPR(グローバルエナジー・ポリシーリサーチ)はサイトを更新しました。

今週のアップデート

1)電力自由化で電気代は下がるのか

池田信夫アゴラ研究所所長の論考です。電力自由化が現在進行しています。それが妥当か。要因を多角的に検証しました。

2)実は成長?世界の原子力産業【言論アリーナ報告】

3)【映像】実は成長? 世界の原子力産業

7月15日放送の言論アリーナについて、記事をまとめました。

4)「再エネ利権」形成を警戒せよ-書評「孫正義の参謀」

元民主党議員で、元ソフトバンク社長室長の嶋聡氏の書かれた本の書評を、GEPR編集者の石井孝明が書きました。この法案の成立で、孫氏とソフトバンクの影響力が大きかったことを、赤裸々にこの本に書いてあります。それを批判的に紹介しました。

今週のリンク

1)伊方原発:3号機耐震、1000ガルでも確認

毎日新聞7月24日記事。四国電力が、中村時広愛媛県知事の要請を受けて、伊方原発について過剰規制を自ら設定したという話です。規制を過剰にすることで、原発再稼動が遅れます。これでいいのでしょうか。

2)原子力事故の精神的・社会的影響

岡芳明・原子力委員会委員長。原子力委員会メルマガ7月24日号。原子力事故では、事故そのものに加えて、精神と社会の影響が大きいことを指摘。現在の福島の問題でも、冷静に検証する必要性を訴えています。

3)膨らんだ「のれん代」1兆円超-東芝がひた隠す「原発事業の不都合な真実」

現代ビジネス7月21日記事。ジャーナリスト町田徹氏の論考。東芝の不適切な会計処理問題で、原子力ビジネスにメスが入っていないという指摘です。町田氏が指摘するほど、原子力ビジネスが問題であったとは思えませんが、今後、この分野の株売却と絡み、さまざまな問題が見える可能性があります。

4)イラン核問題、過剰抗議に対する批判

アルジャジーラ・アメリカ版7月24日記事。原題は「Critics of the Iranian nuclear deal protest too much」。著名安全保障ジャーナリストのジョン・グレーサー氏の論考です。イランとアメリカなどによる核合意について、米国では保守派を中心に、批判が強まっています。しかしグレーサー氏は、交渉打ち切りの場合の対応は、軍事オプションしかない。代案はないはずだと指摘。イランの制裁の行く末は、原油と原子力のマーケットに影響していくでしょう。

5)(戦後70年)平和利用の名、潜む核

朝日新聞7月26日記事。毎年夏になると原発と核兵器の関係が語られます。日本の現状で核保有は想定できないですが、その始まりでは軍事利用の可能性が関係者の念頭にあったことは、記憶にとどめていいことでしょう。