暖冬に危機感 --- 松田 公太

▲早くも梅蕾を開いた梅。例年2月が見頃だ
(国営武蔵丘陵森林公園サイトより、アゴラ編集部)

あまり冬らしさを感じられない今日この頃。
たまに「寒い!」と思う日もありますが、すぐ秋のような気温に戻ることが多々ある気がします。

12月は全国的に気温が高く、気象庁の発表によると、中旬の平均気温は例年よりも約3度も上り、統計を取り始めてから最も高いものとなっています。

暖冬なのは日本だけではありません。海外にも似たような状況の国が多いようです。

例年にない暖かい日が続いたベルリンでは12月だというのに街路樹の桜が一気に開花しました。

ニューヨークのセントラルパークではクリスマス・イブに正午ごろ22度を超え(1996年の17度 を大幅に更新)、上半身裸でジョギングする男性や、タンクトップ姿で買物をする女性の姿もニュースで取り上げられていました。

この暖冬は様々なところに影響を及ぼしています。各国のアパレル店では冬物衣類などの動きが悪く、電気店では暖房器具が売れない等、個人消費はマイナスです。日本では10~12月期の平均気温が1度がると、家計消費支出が 0.6% 程度押し下げられる(第一生命経済研究所)と言われています。

そして、温暖化が続けば「氷河の後退」、「熱帯性の病害虫の北上」、「異常気象の頻発」、「海面上昇」等、自然や食料の収穫に深刻な被害を及ぼすことはご存知の通りです。

「暖かい冬で過ごしやすい」と思う反面、危機感を強く覚える今年の冬。

安倍総理の言う「子や孫そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはならない」(日韓慰安婦問題解決に向けて)」も大切なことですが、「子や孫そしてその先の世代の子どもたちに、人類が住めなくなる地球を手渡さない」という思いも強く持ち、我々日本がリーダーシップを取って環境問題に取り組んでいかなくてはなりません。



編集部より:この記事は、タリーズコーヒージャパン創業者、参議院議員の松田公太氏(日本を元気にする会代表)のオフィシャルブログ 2015年12月30日の記事を転載させていただきました(アゴラ編集部で改題、画像編集)。オリジナル原稿をお読みになりたい方は松田公太オフィシャルブログをご覧ください。