※本記事で引用しているデイリースポーツ記事が訂正・削除された関係で最後に追記があります。
どうも新田です。先日関連記事を書いたばかりで片腹痛いことですな。やっぱり、甲子園大会の運営で都合の悪いことになると、これだもの。「あ〜あ、朝日って慰安婦問題の時と全く変わってないな」「やっぱり甲子園利権を守ることは朝日新聞的なるものの本質なんだな」って思いますわ。
大分の女子マネへの取材禁止を通達 ユニホーム着用でのグラウンド練習で
(前略)大会を主催する朝日新聞社は5日、報道陣に女子マネジャー本人と選手、関係者に今回の件に関して取材をしないように通達した。(8月6日 デイリースポーツ=現在削除済)
デイリーさん、よくぞ書いてくれました(※追記で補足説明)。他紙も書いているかもしれないけど、ウェブニュースでは見当たりませんでした(もしかしたら、これぞアマ野球記者クラブ内の「内輪の回覧板」で葬り去られようとしたことかもしれないですけどね)。
で、本題に戻りますと、甲子園大会、高野連が攻撃される事態になると、朝日新聞は組織防衛本能がトチ狂ったように働くことがわかります。慰安婦報道の時とこの辺はまったく同じ構造でして、「報道の自由」の5文字を忘れてしまいます。え?誰ですか?こんな時に、世間が忘れていたあのひとの名前を持ち出すなんて、あ、キーボードが。。。
池上彰氏が連載中止を申し入れ—朝日新聞記者らの反応は? 明日朝刊での掲載決定(現代ビジネス)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40341
編集上の問題に、経営最高幹部が介入したことに対する批判はあるだろうが、私は 編集部門のスタッフが、表現は下品だが、最高幹部と身体を張った議論が出来なかっ たことこそが朝日新聞の問題体質であり、最高幹部が辞任しただけでは体質改革にはならないのではないかと強く感じている。(出典:第三者委員会報告書)
さすがに慰安婦問題で同じ轍を踏むことはもう無いでしょうが、社会的重要性の劣る甲子園大会の報道なら自分のところの都合が悪くなると、やっぱり田原さんがいうところの「組織体質」の根底部分、“DNA”は変わってないんじゃなかろうか。
まあ、私もライバル紙記者だった時代に高野連の組織体質を検証する記事を書いて、抗議文を送られて社会面沙汰になったので、当時から薄々感じてはいましたが、朝日社内には「高校野球総合センター」なる組織があって、ここが大会運営、ひいては高校野球事業の中核組織であり、どっかの国の首都の議会の称号みたいに“ブラックボックス”な奥の院です。なんで、取材禁止なんて決定になったんだろ。直前には、自社紙面ですらネット世論も踏まえて記事載せてたのにね。それこそ田原さんが指摘したように、異論を言う現場記者はいなかったのだろうか。
そういえば、慰安婦報道も最初に仕掛けたのは大阪本社の社会部でしたが、高校野球事業を手がけているのも、大阪本社。やはり、朝日の大阪本社というのは、グループ内で「朝日イズムを推し進める関東軍」とでもいいますが、そういう先鋭的な組織なんじゃないかと勘ぐってしまいます。ではでは。
<関連記事=個人ブログ>
・ネット世論、自民都連の次は高野連を襲撃
http://nittatetsuji.com/archives/48163089.html
・朝日記者が死んでも書きたくない甲子園の増収策
http://nittatetsuji.com/archives/30460460.html
・清原のバット撤去?それって高校時代のモノでしょ?
http://nittatetsuji.com/archives/46753359.html
・産経の盲従的「甲子園」礼賛記事を球団…いや糾弾する
http://nittatetsuji.com/archives/30766447.html
・まもなく“落城”1周年~朝日新聞の広報戦略
http://nittatetsuji.com/archives/45351568.html
<追記:13日17時>
さきほど朝日新聞社サイドからご連絡をいただきまして、上記のデイリースポーツ記事が訂正の上、削除されたとのことです。サイト見たらこんな感じでした。
高校野球記事の訂正について 8月6日に配信した高校野球「女子マネ練習参加制止で批判殺到 高野連討議へ」の記事の中で「朝日新聞社はこの日、報道陣に対し、女子マネジャー本人と大分の選手、関係者に今回の件に関して取材をしないように通達した」とあるのは誤りでした。
お、おう。まあ、甲子園取材の輪を乱すことなんてありえないデイリーの記者がよく書いたなぁ、と微妙に思っていたら、どうやらデイリースポーツの紙面提携先である西日本新聞の出稿記事だったとのことで、こちらの訂正記事は、同紙が出したものをベースにしている模様です。
記事では「通達した」という書き方が物々しく、大会本部あるいは朝日大阪本社サイドのしかるべき手続きを経て、「取材しないでね」的な文章を出したのかと思いきや、実際どうなのか広報担当の方にお尋ねしたところ、次のような流れでした。
どうやら女子マネの練習参加制止の件でメディアの取材が殺到。大分高関係者が困り果て、野球部同行の朝日の記者さんに「この件で取材は受けない」という意向を伝え、その記者さんが、現場にいた他社の記者さんたちに口頭で伝えたところ、その場にいた西日本の記者さんは、どういうわけか、こんな表現の記事を書いてしまい、騒ぎが大きくなった模様です。
ちなみに、その後、朝日新聞大阪本社の広報さんに公式見解を聞くような取材はなかったとのことでした。朝日新聞大阪本社の広報さんにおかれましては、「関東軍」呼ばわりしたにも関わらず、懇切丁寧にご説明いただき、ありがとうございました。
かつて「天皇」と呼ばれた某事務局長の威光が全盛だった高野連の時代の広報対応を実感した身としては、今回もやらかしたのかと思いましたが、残念ながらアンチ朝日の皆さんが期待するような大掛かりな強権発動ではなかったようです。追記は以上です。