一昨日に触れた問題なのですが、いまだにマスコミ報道についてはいささか疑問に感じるので、再度考えてみたいと思います。
豊洲新市場で、「専門委員会」で決定した盛り土をせず、地下空洞の設計となっていた問題については、それで安全が担保されるのかということと、なぜ地下空洞の設計に変更されたのかについて納得のいく説明が都庁からないことでは内容が異なります。
地下空洞に地下水がたまっていたことはいかにもセンセーショナルな光景であったとしても、地下空洞だから「危険」とは限りません。それが地下水であっても、汚染物質の除去対策が行われ、また地下水の浄化装置に効果があるのなら、溜まった水と、地下空間の空気成分の分析を行えば問題があるのかないのかの判断ができます。常識的に考えて、成分分析にさほどの時間がかかるわけはなく、まずは地下水なのか、雨水なのかと、有害物質の汚染の有無を確認すればいいだけです。
山本一郎さんのブログやそのなかで紹介されているサイトには、別に地下に空洞があってもなんら問題無いという納得性のある見解もありますが、マスコミにそういう専門家がでてこず、同じコメンテーターがあーだこうだと言っているのも混乱の原因かもしれません。
やまもといちろう 公式ブログ – 小池百合子女史は都職員の話を全く聞いておらず、理解もしてないんじゃないか? :
しかし、たとえ地下が空洞であることになんら問題がなくとも、その決定プロセスが不透明であったことには変わりがありません。そちらのほうが、この新市場問題の本丸ではないでしょうか。
それが今朝のテレ朝の羽鳥さんの番組『モーニングショー』の取材で、やはりねという問題があったようです。公開の専門委員会の後に開かれた非公開の技術会議の議事録で、この地下空間を設ける案の存在が確認されたのですが、技術会議の数名の委員に確認したところ、みなさんこの地下空間の話は「知らない」ということだったようです。また石原元都知事は「騙された」とコメントしているとか。「騙された」とはどういうことなんでしょうか。
議事録を改ざんしたか、あるいは委員には説明しないで、こそっと資料に潜りこませた疑いがでてきたのです。
これって経験があるんです。昔の話ですが親しい大学教授が座長になった大阪市の主催する委員会に委員として呼ばれたときのことです。その教授は、せっかくユニークなメンバーを揃えたので、出た意見はすべて議事録に残すことにしたいと冒頭に釘をさしたのですが、いざ議事録ができあがってくると、市側にとって不都合な意見、もし実行するとなるとめんどうな意見はすべて削除されていました。
それが官僚の仕事かということなんでしょうが、東京都庁でも、なにか不都合な真実があって、
地下空洞をつくる話を後に、議事録に潜りこませたという話だという疑いがでてきました。もし、不都合な真実があったとすれば、それは何だったのかです。
SankeiBisの記事にあるように、豊洲市場の建設工事の入札でなにか利権が動いたということでしょうか。
豊洲市場の主要3施設、落札率なんと99.9% 各工事応札1企業体のみ、指摘される「談合」 (1/2ページ) – SankeiBiz(サンケイビズ) :