2020年大会時の都市機能を考えて

おはようございます。東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・都議会自民党最年少)です。

さて、11日のオリンピク・パラリンピック等推進対策特別委員会ではパラリンピック会場変更と共に都職員のリオ出張をどう2020年に反映させていくかというテーマで質疑を行いました。

都職員は今回の出張では「次」に向けたオブザーバープログラムに参加し実地で様々な事を学んで参りました。その中で、大会関係車両がリオでは主にアスリートやメディアを輸送するバスが約900台、IOC関係者などを運ぶ為の乗用車が4300台あった事をベースに大会輸送計画の考え方についても質疑を展開致しました。

リオ大会選手村内の様子。このようなバスがあちらこちらを走っていました。
それに対して、私の思いは以下の通りです。

よく考えなくてはいけないのは、2020年大会では選手村が晴海、メディアセンターが有明で、競技会場が臨海部・神宮外苑・武蔵野の森などなどとリオ大会のようにオリンピックパークがあるわけではないので相当数の車両が行き来する可能性が高いということ。また、上記の晴海・有明は中心部に行くには銀座を通るケースが多くなる。その際、踏まえておくべき事として今の東京の都市機能、ビジネスや観光、物流が東京中心部を行き交う中に、バスや乗用車とう大会関係車両が入ってくる事です。

リオでも専用レーンはありましたが、やはりそれ以外では慢性的な渋滞は見られました。当初の計画では11月7日に豊洲市場がオープンし、環状2号線の工事も進めて行く事になっていたわけです。ここを使用すると考えていたのがBRTです。リオでもBRTの輸送力というのは現地を体験した誰もが思ったはずです。

特に大会期間中は多くの人が東京へやって来ます。上の写真は閉会式後の空港の様子です。

それ故に、今後より詳細なリオの実情も報告されてくると思うが、本当に環状2号線が間に合わなかった場合に東京の諸活動に混乱が生じないようなシミュレーションを交通行政担当者と共に綿密に緊張感を持って考えておかなければいけない、とてつもなく大きな責任を負っているという事を自らの戒めも含めてオリ特委では述べさせて頂きました。

つまり、一番恐れている事は、晴海も有明も中心部からは隅田川を渡るという大きな課題があります。今、一番隅田川の一番下流に架かる橋が勝鬨橋。その上流が佃大橋です。一方、下流に「築地大橋」が整備中です。

つまり、臨海部会場や選手村・メディアセンターからは何かしらの手段で橋を渡らなければなりません。その際、リオ大会のように専用レーンを設けるとして、環状2号線が整備されない場合、晴海通りを上下線1車線ずつをレーンとすると大会中の晴海通りの混雑は大変なものとなるのは想像つきます。こういう時に、車の流し方、信号の運用などをしっかりと考えなくてはなりません。

やはり、東京都のパワーを2020年大会で加速させなければならず、停滞させてはなりません。引き続き、築地移転と併せて皆様と注視していきたい輸送計画です。本当に至るところで大会関係車両が走るはずです。


編集部より:このブログは東京都議会議員、川松真一朗氏(自民党、墨田区選出)の公式ブログ 2016年11月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、川松真一朗の「日に日に新たに!!」をご覧ください。