オーストラリアの不動産投資は魅力的か?

今回の旅行の目的の1つはオーストラリアの不動産の視察です。メルボルンはコンパクトな街ですが、移民の受け入れによって人口が増加している成長都市です。果たして投資のオポチュニティは見つけられるのでしょうか。

海外不動産投資を決断するための要素は2つあります。1つは不動産としての魅力、そしてもう1つは購入した後の管理体制です。

不動産としての魅力は、人口動態(世帯動態)から判断する需給関係、インフラ整備による不動産としての価値の向上、経済成長による賃金上昇やそれに伴う家賃や不動産価格の上昇といった視点から判断します。また為替レートも投資の成果に大きな影響を与えます。

メルボルンの場合、人口動態についてはポジティブですが、物件の供給状況は調べてみないとわかりません。インフラ整備は成熟した都市ですから大きな開発があるとしても郊外になるでしょう。不動産価格に関しては日本に比べれば緩やかな上昇は期待できそうですが、新興国のような急激な上昇は期待できそうにありません。

また、購入後の管理体制に関しては、日本語でコミュニケーションできる現地の管理会社が必須だと考えています。英語ができると思っている日本人でも、不動産管理に関する細かい説明や契約内容まで時間をかけて読み込める人はなかなかいません。現地の管理は、日本語で管理状況をレポートしてもらえす信頼してお任せできる管理会社を使う方が効率的で精神的な負荷もかかりません。

メルボルンに果たしてそのような管理会社が存在するのか。これから探してみようと思います。

先進国の不動産投資ですから、アメリカの南部州に投資するのに似たイメージがありますが、外国人は新築しか購入できないなど独自の規制もあるようです。またオーストラリアは今年も利下げによる金融緩和を続けており、他の先進国よりも景気サイクルが少し遅れているように見えます。タイミングとしてはこれから景気回復による価格上昇が期待できるかもしれません。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2016年12月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。