自民党には絶好機なんだが、1月解散は止めてほしい

首相官邸サイトより(編集部)

安倍さんは決して天邪鬼ではないと思うので、大勢に従うだろうと思っている。
天邪鬼の人は、他人が右と言えば左、左と言えば右を選ぶようなことがある。
解散するなと言えば解散するし、解散しろと言えば解散しない。

先日の真珠湾訪問で安倍内閣の支持率が上昇したことは皆さん、ご存知のとおりである。
安倍内閣の支持率上昇に連れて自民党の支持率も多少上昇しており、一方民進党の支持率は少しづつ下落しているようだから、自民党にとっては来月は絶好の解散・総選挙のタイミングだということは、大方の選挙雀は皆、知っている。

7月の都議会選挙で小池都知事のグループが勝利するようだと、小池さんのことだから国政政党・小池新党の設立ぐらいは考えるはずだ。

都議会議員選挙の結果次第だが、都議会議員選挙での勝利が日本新党の大躍進の引き金になったことは永田町の関係者なら皆、ご存知のはずである。
小池さんは、まさにその日本新党で活躍した当事者だ。
夢よ再び、ということではないだろうが、希望の塾という名称が実に意味深である。

来年はわが国でも何が起きるか分からないぞ、ということになると、普通の人は、小池新党が出来る前に手を打っておけ、ということになる。

さらに、衆議院の定数削減の前に選挙をやった方がいい、というのは、候補者調整に苦労した方々の正直な感想。
現在は、民進党と共産党との候補者調整がどうなるか分からない状況である。
共産党も一時ほどの勢いはなさそうだ、という情報もある。

自民党が自分たちだけの都合を考えて解散の時期を選ぶことが出来るのだったら、常識的に考えて来月の通常国会開会の冒頭に衆議院を解散した方がいい、ということになる。

二階さんはじめ多くの方々が、1月解散はない、ないという大合唱を始めたのだが、私は天邪鬼のところもあるので、ないと言われれば、あるんだ、と思ってしまう。

さて、安倍さんは、天邪鬼かどうか。

多分、天邪鬼ではないだろう、と思っている。
何しろ、1月の解散に大義があるか、と問われれば、普通は、ないでしょうと答えるところだ。

安倍さんは天邪鬼ではないから、1月の解散はない、と言っておくのがいいだろう。
でも、本当のところは、分からない。

悪しからず。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2016年12月31日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。