ネットTVの論者に聞いた!広告費コスト削減の切り札は動画だ

尾藤 克之

左は前田社長、右はメディカツの水越。

総務省が発表している「民間放送事業者の収支状況」では、既存メディアの衰退が顕著に現れている。特に広告予算の削減傾向が著しいことが理解できる。さらに、サイバーエージェントとテレビ朝日の出資により設立された「AbemaTV」が市場を席巻しつつある。11月に、専用アプリの累計ダウンロード数が1000万を突破したことを公表している。

個人や中小企業によるネットTVも注目を集めている。ライブで生の雰囲気を届けられることに特徴がある。イニシャルコストが安いことで、多くの番組が開設されているが成功のポイントはどこにあるのか。

今回は、ネットTV(メディカツ)を運営する、水越浩幸氏(以下、水越)に効果的な活用方法について聞いた。

■ネットとリアルが融合した好例

JR中央線の武蔵小金井駅南口、イトーヨーカドー3階にあるメガネのマエダは、創業50年の老舗のメガネ屋である。地元に根ざした経営で、半医半商をポリシーとしているそうだ。

「たまたまメディカツを見て、ネットの活用について相談に来てくれました。この時点でメガネのマエダが持っていたのは活用されていないホームページだけでした。そこで、まずUstreamでライブ番組を始めました。ゲストに色々なメガネをかけてもらいコーディネートするという1時間番組です。」(水越)

「さらに、視聴者からの質問に答えるなど、ここでもリアルタイムコミュニケーションの力を存分に活かしました。すると、この番組でのコミュニケーションをきっかけに、来店してメガネを購入してくださる方が次々に出てきました。」(同)

また、同時にYouTube動画とブログを活用してもらったそうだ。効果はどうだったのだろうか。

「社長自らブランドのメガネを紹介する2分ほどの動画をiPadで作ってもらい、YouTubeに毎日2本ずつアップ。さらに、アメブロを開設して、毎日ブランドメガネの紹介記事を2本書いてもらい、収録した動画を貼ってもらいました。」(水越)

「1ヶ月後に、山口県から問い合わせがあり、その後も動画やブログを見たという方が北海道から九州まで、全国から問い合わせや注文が続々入るようになったのです。さらには、動画を見て海外からわざわざ購入に来てくださるという方も現れました。」(同)

人気になったのは当時はまだ無名に近かった「EFFECTOR」というブランドだった。「EFFECTOR」はコアなファンが多い。無骨ながらもスタイリッシュなデザインに特徴がある。筆者である私も通販等で購入した「EFFECTOR」を数本所有している。

「さらに、『EFFECTOR』好きな方に集まって交流してもらうオフ会も開催。このイベントによりさらにファンが増えて行きました。これからの中小店は、ネットとリアル両方で交流していくことで新規顧客の掘り起こしが可能になるという好例です。」(水越)

■圧倒的情報量を伝えられる動画

動画により伝えられる情報量は文字数にすると1分間で10万字を超すとも言われている。単行本1冊の文字数が10万字だから、伝え方によっては単行本1冊の内容を1分間で伝えることができるということになる。

文字には文字の良さ、動画には動画の良さがあるので、一概にどちらが優れているかという比較は難しいが、伝える情報量であれば動画に軍配が上がる。先の、メガネのマエダの話であれば店舗運営の事例でも分かるとおり、動画によって新たな展開が見えてくることが理解できる。

かつてインターネットの黎明期がそうだったように、これからの個人や中小企業では、動画を上手に活用する方法がスタンダードになるかも知れない。

尾藤克之
コラムニスト

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