受験生はトランプ氏から「結果を出せる戦略」を学べ

今週末、大学入試センター試験が実施されます。大学受験に限らず、テストを受ける人がベストの結果を得るための方法は、ドナルド・トランプ氏の大統領選挙の戦略から学ぶことができます。

昨年のアメリカ大統領選挙では、得票率ではライバルのクリントン氏の方が高かったのにも関わらず、選挙人の獲得数でトランプ氏が上回ったために、大統領はトランプ氏になることができました。

テストに例えれば、実力はクリントン氏の方があったのに、トランプ氏が逆転合格になったようなものです。この結果を見て、選挙の仕組みがおかしいと批判する人がいますが、筋違いだと思います。大統領選挙のルールを熟知してその中でどうやったら勝てるかを考えて行動した(と思われる)トランプ氏の方が一枚上手と考えるべきなのです。

トランプ氏の選挙戦略は、選挙人が多い重点州であっても自分が勝てないと思われる州は最初から諦め、そのエネルギーを接戦の州に集中し、得票率ではなく選挙人をどうやったら最大化できるかを考えて行動しているように見えます。

受験生もそれと同じようにやれば良いのです。

テストに合格するために大切なことは、勉強して実力を付けることだけでは不十分。それではクリントン氏と同じ轍を踏んでしまいます。テストの配点を研究して、どこを捨ててどこに集中するかを考え、戦略的に勉強する時間の配分を考えることが重要なのです。

だから受験生がまずやるべきことは、自分が受験する大学の学部の科目別の配点を調べることです。そして、配点比率が高く、比較的時間をかけないで点数が上がりそうな科目に勉強時間を重点配分する。また、複数の大学を受験する場合、同じような受験科目になっている学部を選べば、集中できますから、無駄が無くなります。もし今まであまり勉強していなかったけど、一発逆転を狙うというような受験生がいたら、科目を絞り込んで、一点突破で勝負し、逆転を目指すべきなのです。

私のプチ自慢は、大学受験、大学院受験では何とかギリギリ希望校に滑り込み、宅建や証券アナリストといった社会人になってからの資格試験も、最低限の勉強で、ナゼか一発合格したことです。その原因は、勉強を真面目に一生懸命したからというよりも、テストをする側が何を求めているかという「ゲームのルール」を理解することに注力したからだと自己分析しています。

せっかくチャレンジする受験ですからベストの結果を求めて戦略的に準備をすることが大切です。実力があっても、それを発揮できずに終わってしまった優秀な人もたくさんいます。戦略を立てても、当日の体調が悪くては結果を出せませんから、受験生の皆さまは風邪をひいたりしないよう、栄養と睡眠を充分とって万全の状態で悔いのない決戦の日を迎えてください。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年1月14日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。