小池さんは、党費を払わず自然と自民党から抜ける方がいい

早川 忠孝

首相官邸サイトより(編集部)

政党の側は、とかく知事でも誰でも自分の支配下に置きたがるものだが、知事は、政党の支配下にない方が自由に動き回れるので、自分がオーナーになっている政党の場合はともかく一般的には個々の政党とは距離を置くことになるはずだ。

小池都知事の自民党籍が今でも問題になっているが、自民党が小池さんを除名にしたりすると大変な騒動になってしまうだろうから、自民党側が小池さんに対して何等の処分もしていないのは賢明なことだと思う。

一方、小池さんの方も自分の方から自民党を離脱すると表明すると、如何にも自民党に三行半を突き付けたり、自民党と敵対するような印象を残してしまうので、小池さんの方からはあえて何もしない、というのもそれなりに理由があることだ。

小池さんが党費を払っているかいないかが取り沙汰されているが、どなたかが立て替え払いをしていない限り小池さんは党費の支払いをされていないのだと思う。

自民党は、党費を払わない人まで党員と認めることはしていないので、本当に小池さんが党費を払わなかったのであれば小池さんは現在でも自民党に籍がある、とは言えない。
そういうものである。

多分、現時点では小池さんには自民党の党籍がないはずである。

いいんじゃないですか、というところだ。

これで、小池さんは自民党の党則等に縛られないで自由に動き回れる。
小池さんにとっては望むところ、と言ったところだ。
何の不都合もないはずだ。

党費を払わないと総裁選での投票権が認められないが、今のところ総裁選の投票権がなくても都政の運営には何の支障もないはずだ。
ノー・プロブレム。

自民党とことさらに波風を立てないためには、このくらいで丁度いい。
4000円の党費の不払いなんて、なんとみっともないことを、などと騒ぎ立てる方もおられるようだが、自民党の動きにどこか納得できないことがある時は、党費の不払い程度のことはどなたでもすることだ。
目くじら立てるほどのことはない。

私が自民党籍を抜く時も、党費の不払いだけだった。

この程度のことだったら、誰も文句は言ってこないものだ。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年1月14日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。