インフル受験生に平等なチャンスを!動け文科省。

「今春の高校入試シーズンを前に、文部科学省がインフルエンザなどで体調を崩した生徒の救済策として、別日程での追試験を行うよう求める通知を全国の教育委員会や私立高校に初めて出した」(読売新聞)ことが報道されております。この件については、受験も身近な現役高校生を持つ一人の母親として、東京都の教育政策をチェックする立場の都議会議員としても看過できない大問題として、昨年3月9日の予算特別委員会で、以下の通り疑義を質しておりました。

お姐「都立高校入試です。急病などにより通常受検が難しい生徒に対する措置と、インフルエンザなどで受検※ができなかった場合の救済策について伺います。」
(お姐注:都立高は受験=検査なので、受検と表記)

教育長「都立高校の入学者選抜においては、これまでも事故や病気等により通常の検査方法での受検が困難な場合、あらかじめ手続を行うことで、検査時間(試験時間のこと)や検査会場(受験会場のこと)について特別な措置を講じております。
 インフルエンザ等の感染症に罹患してしまった者は原則受検できませんが、感染のおそれがないとの医師による判断がある場合には受験を認めております。
 また、定員を分割し二回に分けて募集を行う選抜を実施するなど、複数回の受験機会を設けることで、仮に検査当日、急病等で受検できなかった場合にも対応できるような取り組みも行っております。」
(お姐超訳:通常受験と同等での機会は用意していません。二回目募集では受験可能ではあります。)

上田「インフルエンザで受験し、思うような結果が出ず、相模原で母子自殺の件もありました。また、広島の例(万引きをしていたと誤った進路指導を学校側がした許しがたい事件)も胸が痛むものでございます。
 子どもの権利条約第6条の成長発達の権利を踏まえ、対等な健康状態で受検できる見直し、慎重に慎重を極めた受検指導を都教委においては検討をお願いいたします。」
(お姐超訳:都職員だって罹患したら休むインフルエンザなんだから対応して下さいよ!)


(読売新聞)

 公立高入試で追試を行っているのは11府県市となっており、東京都は私が昨年確認した通り、いまだ含まれていないところです。住んでいる自治体によって15歳の春の明暗が分かれ、未来ある子どもたちを泣かせてはなりませんことから、まずは文科省と東京都が先鞭をつけていくべきだと考えており、引き続き働きかけをしてまいります。

 そもそも、現在の公立中学校の進路指導自体が「受験指導」という言葉も偏差値も使わなくなり、非常にその基準と教員の対応が謎めいており(区立中学のイチ受験生の母親としての経験からも実感)、2015年9月18 日3回定例会で以下を質してます。

お姐「各中学校の進路指導にあたり、子どもの実力の見立てが科学的に判断できていない、教員が失敗を恐れて実際の能力よりもかなり低い学校を進めている傾向はないか、危倶されるが、所見を伺う。」
(お姐超訳:個々の教員に進路指導能力ありますか?子どもにとっては一生一度の15の春ですよ!?)

教育委員会「各中学校では、生徒の能力・適性、進路希望等に基づいた進路指導を、校長を中心として、進路指導主任や学年の教員などにより組織的に進めています。
  今後とも、都教育委員会は、生徒一人一人が、自己の能力や適性等に応じて主体的な進路選択や自己決定ができるよう、区市町村教育委員会と連携し、各中学校における適切な進路指導を支援していきます。」
(お姐超訳:適宜適切に、やってますがんばってます。)
 
 さらには、学業優秀でも家庭の事情で、親をおもんぱかって自ら進学を断念してしまう子どもに、チャンスがあると背中をおして、先手先手で前倒しに助言できていないかも気になって以下を確認しました。

お姐「子どもの貧困問題を鑑みて、進学に向けて、就学援助など幅広い選択肢を児童、生徒、保護者等へ示す取組状況を伺う。」

教育委員会「進路指導においては、児童・生徒が発達段階に応じて主体的に進路を選択できるよう、適切な情報提供や相談活動等が重要です。小学校では、私立の中学校や国・公立の附属中学校及び中等教育学校の進学希望者に対して、個別の相談等を行っています。中学校においては、高校入試に関する様々な情報や就学・奨学のための制度等を生徒に説明しています。都立高等学校においては、生徒の能力や適性等に応じた多様な進路選択ができるよう、学校全体で組織的な指導体制と相談体制を構築しています。」
(お姐超訳:ちゃんとやってます!!)

と、いう状況であります。ちゃんとやる、やっているというので、おや?!と思われた生徒諸君はもちろん、保護者の皆様、都議会、区市町村議会の皆様は、この質疑を活用し各担任・校長、教育委員会を質してくださいね♪

【お姐総括!】
 前川喜平前次官が引責辞任をした文部科学省の再就職あっせん問題は、人事課OB嶋貫和男氏を調整役とした天下りネットワークで巧妙に仕組まれておりました。それまでは、堂々と人事課長がドンドコと多種多様な機関へ再就職のあっせん=天下りのお世話をさせていたのですが、09年、時の行革担当大臣が明治政府以来の闇にメスをいれ改正国家公務員法を制定させたことから、現職職員が直接関与できなくなったのであります。すばらしい!!誰だろうこの大臣は?!
 そこで、霞が関の頭のいい住人たちは必死になって、天下りの合法化ネットワークを構築していったわけですね。「進取の精神、学の独立♪」を校歌にする、生徒諸君が憧れる東京六大学早稲田大学にまで天下りが!!誠に頭にきます!!(←学費を払っているようだ…)

 この間、イジメや誤った受験指導、受験時のインフルエンザ罹患、無謀な体育指導災害時の誤った避難指導で子どもたちの命が奪われ続けてきたわけです。天下りネットワーク構築に使う予算や知恵、その真剣さ、危機感を、子ども周りの教員の拡充などのネットワークづくり等子どもたちに向けて欲しいってものです。

 まったくもう、この「文科省」なる組織を指導・叱責する教育機関はないのだろうか!?

 ということで、お姐から一喝!

 文科省においては、自分の天下り先より
子どもの進学先ファーストで取り組むべし!

☆お姐、そもそも文科省はいるのか?!解体して、地方自治体へ移譲を!☆

上田令子 プロフィール

東京都議会議員(江戸川区選出)、都議会会派「都民ファーストの会 東京都議団」、地域政党「都民ファーストの会」所属、地域政党サミット(全国地域政党連絡協議会)副代表
白百合女子大学を卒業後、ナショナルライフ保険(現ING生命)入社後、以降数社を経て、起業も。2007年統一地方選挙にて江戸川区議会議員初当選。2期目江戸川区議会史上最高記録、2011年統一地方選挙東京都の候補全員の中で最多得票の1万2千票のトップ当選。2013年東京都議会議員選挙初当選。2014年11月地域政党「自由を守る会」を設立し、代表に就任。2015年3月地域政党サミット(全国地域政党連絡協議会)を設立し、副代表に就任。2017年1月都議会会派「都民ファーストの会 東京都議団」を発足し、地域政党「都民ファーストの会」に所属。

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