吉野家の糖質制限メニュが食べたい!

大手牛丼チェーンの3つのうち吉野家が営業に苦戦しています。吉野家ホールディングスの2月の既存店売上高は前年同月比4.6%減でした。一方、すき家は同時期に1.3%増、松屋は0.6%減でした。うるう年を考えると吉野家だけが減収基調ということになります。

吉野家の売上高に占める牛丼の比率は5割前後に対し松屋は2~3割と言われています。牛丼に偏っている商品構成が吉野家苦戦の原因としています。しかし、吉野家も牛カルビしょうが焼き丼(写真)など多角化を進めています。

私は吉野家フリークです。牛丼の味は他の2つとは別格。だから松屋やすき家に行くことは、今までほとんどありませんでした。ところが、糖質制限を始めて、困ったことがおきました。吉野家には残念ながら糖質制限メニュが無いのです。ご飯抜きの牛皿を食べるわけにもいかず、最近は足が遠のいています。

知り合いからすき家には牛丼ライトという糖質制限メニューがあることを教えてもらいました。ご飯の代わりに豆腐を使用し、ゆずポン酢がかかったご飯を使わない牛丼です。最近はランチタイムにすき家を見つけると思わず入ってしまう位、このメニュにはまっています。

糖質制限に限らず、吉野家のメニューは私と同世代が考えたメニュのように見えます。商品を多角化しているように見えて、実は「おじさんのセンス」なので若者や女性のニーズをつかむような商品開発になっていないのかもしれません。

吉野家のキャッチフレーズは「牛丼一筋80年」。職人気質のこだわりでファンをつかんできました。糖質制限メニュが無いことが業績低迷の理由のすべてとは思いませんが、マニアをターゲットにするだけではなく、多様なお客様の多様なニーズを柔軟に吸い上げる力の差が売上の差になって現れているように感じました。

長崎ちゃんぽんのリンガーハットは「麺半分にして欲しい」「麺なしにして欲しい」と言う要望が多かったことから、2年前に麺の無い食べるスープというメニュを開発。健康志向の人たちの人気になっています。お客様の声を現場から上手に取り入れることが、会社としての成長に必要だと思います。

いつか、吉野家で糖質制限メニュを食べてみたいです!

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年3月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。