たった1分のFB投稿で、一流料理人らから注文がくる岩牡蠣 --- 太田 良冠

長島町地域おこし協力隊の太田良冠です。
今回は井上さんのブログをお借りして、長島町の岩牡蠣について書かせていただきます。

夏場に牡蠣を食べる文化が浸透していない鹿児島県で、第一人者として岩牡蠣養殖を開始した錦盛丸水産の水永一朗さん。

水永さんの岩牡蠣は、シェフツアー参加者の一流料理人からも、特に高評価を得ています。しかし、岩牡蠣の美味しい時期は、通常6月〜8月頃まで。それも放卵をしてしまうと、23年かけて育てた岩牡蠣の味と価値がガクンと下がってしまいます。

生産過程管理はもちろんのこと、出荷と営業のタイミングが命です。

それでも、この期間にピンポイントで長島町に訪問できる方は少なく、ほとんどの参加者に対して口頭説明だけで終わっていました。

さらに、岩牡蠣の解体作業は文字通り岩の様な塊を、工具を用いてひとつずつ丁寧に解体していく必要があります。時間がかかる上に、力の入れ加減や打ちどころが悪いと、せっかくの岩牡蠣が割れてしまい売り物になりません

これらの管理をしながら、まだ見ぬお客様に新規営業をかけていくのは人員、時間的にも非常に厳しい課題があります。

そこで、販路開拓の可能性(人脈)を持つ第三者が、生産現場を体験したストーリーと共に情報発信することで、新たな変化を生むと考え、実行してみました。

早速、519日(金)午前中に、水永さんの岩牡蠣出荷作業を手伝いながら、その風景をフェイスブックに投稿し、出荷体制が整ったことを発信。

その投稿にかけた時間はわずか1です。



すると、投稿を見た東京や神戸の一流料理人や福島の仕入れ担当者など、1週間で10名から個人的にお問い合わせをいただきました。そして、注文してくださった料理人が、SNSで更なる情報発信をしてくれることによる、新たな宣伝効果が生まれました。



1分で10です。数百個の販売数増加と商品認知向上が見込めます。

今回のポイントを整理してみました。()内は長島町に当てはめた場合です。

1. ターゲットへの事前案内(シェフツアー)

この時期に、こういう食材があると前々からしつこく宣伝しておくこと

2. 独り歩きできる品質の商品(岩牡蠣)

真面目な生産者さんとそれに伴う品質を持つ商品であること

3. 人脈を持つ外部の人材(太田)

何をしている人物か日頃から情報発信し、情報受取先(僕の場合は、主に料理人、バイヤー)に、利用価値がある奴だと思ってもらうこと

4. 発信&提案すること(生産者&太田)

3の人材経由、又は、生産者が3を活用して直接その食材の情報発信又は提案すること

これらのポイントがうまく噛み合った時に、今回の様な新たな変化が生まれるのだと思います。

今やSNSは立派な営業ツールです。手を洗う必要があり、予約の機会損失を生む電話を嫌う飲食店関係者には、SNS経由での連絡が好まれます。(それなりの関係を築いてからのお話ですが、、、)

たった1分、その時間を惜しまず、常に情報発信することが大事なのではないでしょうか。

もっと知りたい!
ふるさと納税2.0「ふるさとレストラン」


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<井上貴至(長島町副町長(地方創生担当)プロフィール>
http://blog.livedoor.jp/sekainotakachan/archives/68458684.html

<井上貴至の働き方・公私一致>
東京大学校友会ニュース「社会課題に挑戦する卒業生たち
学生・卒業生への熱いメッセージです!
http://blog.livedoor.jp/sekainotakachan/archives/68581524.html

<井上貴至の提言>
杯型社会に、求められること
http://blog.livedoor.jp/sekainotakachan/archives/68619160.html


編集部より:この記事は、愛媛県市町振興課長(総務省から出向)、井上貴至氏のブログ 2017年5月28日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『「長島大陸」地方創生物語~井上貴至の地域づくりは楽しい~』をご覧ください。