先般(7月9日)、私はなかなか得難い体験をしました。
2017年5月1日発行の「MONOQLO お得技ベストセレクション」の48ページに、「ファミマTカード→LINEペイカード→Suicaアップルペイ」を利用すればポイントが合計3%アップすると書かれていたので、普段からアップルペイとLINEペイカードを使っている私はファミマTカードをネットで申し込みました。
年会費無料というのも安心材料でした。
7月に入ってすぐの頃、ポケットカード株式会社という所から請求書が届きました。
ファミマTポイントカードの代金が支払われていないという内容でした。銀行引き落とし手続の遅れと思ったものの、気になってサイトで調べると引き落とし銀行口座が指定されていません。「カード契約をする時には普通引き落とし銀行を指定するはずなのだが…」と訝りつつ、ネット上で銀行口座を登録しました。
しばらくするとメールが来て、「銀行引き落としの場合はリボルビング払いになります。全額支払いに変更するにはサービスセンター(?)にご連絡下さい」とあるではありませんか。
リボ払いの手数料は金利にすれば15%もの高金利、そんなものに設定されたのではかなわないと思い、早速サービスセンターに電話をしました。
オペレーターにその旨伝えてリボ払いを停止したまではよかったのですが、「荘司様は現在延滞になっています。7月3日が期限です。今日中にファミマの店頭にある機械を使って支払っていただかないと、お電話がいくことになりますよ!」と凄まれました。「通知はこの間来たばかりです。遅くとも2,3日中には払いに行きます」と答えたら、「今日お支払いいただけと言うなら、今から申し上げる連絡先に電話をして”支払い意思がある”ということを伝えてください。さもないとお電話をさせていただきます」と言って市外局番”06”から始まる電話番号を伝えられました。
無礼な態度に腹を立てた私が、「いただいた通知の支払期限は7月18日になっています。それに、請求額は、1296円の元金に遅延損害金7円を加えた請求額1303円じゃないですか。この遅延損害金は7月4日(期日の翌日)から18日までの分でしょ。今日払わないと電話するというのは無礼過ぎませんか!」と息巻くと、「そういう事は私ではわかりません。先ほどの電話番号に連絡して下さい」と言って切られてしまいました。
さらに、LINEペイカードとアップルペイの優遇については、雑誌発行の2ヶ月以上前の3月末日で終了していたと聞いて、ますます頭に血がのぼりました。
その後、市外電話をかけてクレームを述べたのですが、遅延損害金よりもはるかに高い電話料金を支払う羽目になりました。
この経験から私の得た教訓は次のとおりです。
まず、雑誌等でよく「お得なカード」特集がありますが、本件のように掲載時には特典を終了させてしまうところもあるということです。短期間の優遇で契約者を獲得しようという戦略なのでしょう(アマゾンポイントが高いという評判で契約者を獲得したジャックスカードも、その後、還元率を下げました)。
次に、銀行引き落としの際、15%もの暴利となるリボルビング払いに自動的に設定してしまうということです。メールを見落としていたら大変なことになっていました。
そもそも、カード契約の際に、引き落とし銀行口座を入力等する手順がないということ自体が不自然です。銀行口座がきちんと指定されていれば、遅延損害金など発生しなかったのです。
最後に、支払期限の書かれた請求書を送っておきながら、「今日支払わないと電話をする」というサラ金まがいの脅しをするようオペレーターが指導されているということです。念のため、時間を空けて別のオペレーターと話しましたが、やはり「06の市外局番にかけないと、電話をする」という無礼な態度でした。
もしかしたら、他のカード会社でも似たり寄ったりのことが行われている怖れがあります。
私のようなうるさいユーザーに当たったカード会社が不運だったのかもしれません。しかし、知識の乏しい一般消費者が、自動リボ払いや不本意な遅延損害金を払わされる等、カード会社の”食い物”にされているのではないかと危惧し、本稿を書いた次第です。
編集部より:このブログは弁護士、荘司雅彦氏のブログ「荘司雅彦の最終弁論」2017年7月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は荘司氏のブログをご覧ください。