「アマゾンレビューは低い方が良い」は負け惜しみではない(笑)

7月に出した3冊の書籍は、それぞれ異なる読者ターゲットを定めて作りました。実際に書店やアマゾンでの動きを見ていると、読者層が分かれているようです。

「1000円投資習慣」は、コツコツと投資を始めてみたいという初心者未経験者向け。20代、30代の若手の方、女性の読者が多いのが特徴です。

「日本×世界で富を築く グローバル不動産投資」は、不動産投資を体系的にやってみたいという、骨太な投資家が読者層です。こちらはやや年齢が高めの男性の読者が圧倒的。日本だけではなく、先進国、新興国まで網羅的にカバーして実践的な内容を盛り込んでいます。

読者の幅が一番広いと思われるのが、「毎月100万円を生み出す人生戦略の立て方」です。なぜならアマゾンのページを見ると、読者が5段階で評価をつけるレビューが、既に4つついているのですが、評価が1から5まで全くバラバラ。酷評している人もいれば、役に立ったと評価している人もいます。

このように評価が分かれて評価が下がっているのは、とても良い傾向だとポジティブに捉えています。評価の高いレビューが集まっているからと言って、本当に内容が良いとは限らないからです。高評価は「仲良しクラブ」の人たちだけの内輪の盛り上がりになっている可能性もあるからです。読者層が限られていることの裏返しと考えることもできます。

私の場合も、本を書き始めた2005年の頃は好意的な評価ばかりでした。それが、書籍の販売部数が増えて、ブログやポータルサイトで認知度が上がり読者層が広がってくると、批判的な読者が増えてきました。的を得た指摘もたくさんありますが、一方で重箱の隅をつつくようなコメントや、最初から悪意を持った文章を書いてくる人もいたりします。中には、書いた本人さえ忘れているような数年前のブログ記事までを引き合いに出してくる人までいます。

そんな「アンチなファン」こそ大切にしなければならないと思っています。彼らは自分の認知度がどこまで広がっているかを知るための「炭鉱のカナリア」。いなくなったとすれば、それは読者層が狭まってしまった良くない傾向と考えられるからです。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年9月4日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。