あくまで私の個人的な記憶ですが、9月を題材にした歌が多いような気がします(統計をとったら全く的外れかもしれませんが・・・)。
9月が付いたタイトルは、「九月の雨」「September」・・・等々、すぐに思いつきます。
他に暦の月が題名になっている歌というと・・・「五月のバラ」というとても古い歌が頭をかすめる程度です。
9月が特別な月とされるのは、8月の夏のバカンスシーズンの直後だからでしょう。
盛り上がった祭りのあとで、冷めてしまった男女のことを題材にしているのかもしれません。
男女間の盛り上がりに関しては、有名な「吊り橋効果」があります。
吊り橋を渡ると恐怖と緊張でドキドキします。
そのドキドキ感を近くにいる異性に対するドキドキ感と勘違いしてしまい、相手を特別な存在だと錯覚してしまうのです。
昔は、海外旅行で出会った男女が結婚するというパターンが案外多かったようです。
言葉も通じず治安も日本より悪い外国、日常よりもドキドキハラハラする機会が多いことから「吊り橋効果」が生じたのかもしれません。
この一時的な「吊り橋効果」と、先ほどの9月の歌の趣旨を併せて考えてみると、特殊な状況でドキドキ感を抱いても日常に戻ってしまうと冷めてしまうとことも多いようです。
「スキー場で素敵な彼と知り合ったけど、街中で再会したら普通の冴えない男だった」というのはよく聞く話です。スキーだけが上手な彼も雪がなければただの人という具合でしょうか?
ただ、ドキドキ感を抱いた男女の半分が冷めてしまったとしても、残りの半分は結婚に至るかもしれません。
これまた私の個人的感想で恐縮なのですが、昨今の非婚化の一因には「ドキドキハラハラ」する機会が少なくなったこともあるのではないでしょうか?吊り橋が少なくなれば「吊り橋効果」も発生しません。
社会が豊かになって日常生活の質が上がれば、非日常との落差が少なくなります。
数十年前の海外旅行と今の海外旅行とでは、非日常性という点で大きな違いがあります。
強くなりすぎた紫外線を避けるために海水浴客も激減しています。
スキー場の利用客はどうなのでしょう?
関東甲信越地方の今年の8月の天候は最悪でした。9月になったからといってガッカリするような気分的落差は少ないと思います。ドキドキ感を抱かせる秋晴れが待ち遠しい今日この頃です。
編集部より:このブログは弁護士、荘司雅彦氏のブログ「荘司雅彦の最終弁論」2017年9月4日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は荘司氏のブログをご覧ください。