個人投資家は、仮想通貨とどのように付き合ったら良いのか?

仮想通貨に関する非公開の勉強会を開きました(写真)。私自身3年以上前から仮想通貨を保有していますが、投資というより投機だという認識を持っていました。

自らも多数の仮想通貨を保有し、私もコンサルティングを受けている仮想通貨専門家の方に講師として来ていただき、2時間のセミナーで基本から説明していただきました。多くの参加者の方が、所有して値上がりから収益を得る方法だけではなく、マイニング(採掘)などにも興味を持ったようです。

仮想通貨の代表であるビットコインに関しては、否定的な意見も多くあります。数日前にアメリカの著名投資家のウォーレンバフェット氏が「ビットコインを評価することはできない、なぜならビットコインは価値を生み出す資産ではないからだ」と発言しています。また、以前アメリカの大手投資銀行JPモルガンのジェレミー・ダイモン氏が「ビットコインはバブルだ」と述べたことも、よく知られています。

ビットコインだけではなく、多数の仮想通貨が乱立し、そこによく理解もしないまま仮想通貨というだけで投資家が群がってる状況は、2000年の頃に、ITブームと共に勃発した「ドットコムバブル」に良く似ています。

しかし、私は、個人投資家として仮想通貨を危険なもの手を出してはいけないものと、ネガティブに考え、避けるのではなく、どのように付き合っていくかを考えるべきではないかと思っています。そのためにはリスクを抑えながら、まず実際に保有してみることです。日本を代表する仮想通貨取引所を運営しているビットフライヤーなどで、口座開設すれば、ネット証券で証券取引をするように、少額から仮想通貨を保有することは可能です。

仮想通貨は、株式や債券、不動産のように付加価値を生み出すものではありませんから投資対象とみなすのは適切ではないという見方もできます。しかし、収益を生み出す本質的な価値が無いのに、需要と供給で価格が決定される資産という点では、金やアート、アンティークコインと同じような「希少性」を持つ資産と考えることもできます。

頭の中でグルグル考えるより、まず行動。という訳で「人体実験」を開始しています。とは言え、結果が出るまでには、少し時間がかかりそうです。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年10月31日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。