フェイクニュースだという話も出ているが、フェイクニュースのように受け取れないところにこのニュースの重大性がある。
最後の最後どうなるかは分からないが、希望の党の中で大きな渦が起きているのは間違いない。
コップの中の嵐だ、などと軽く考えていると、コップが割れてその破片で関係者の皆さんが怪我をすることがあるから、この渦を上手に収めることをまずは考えた方がいいだろう。
皆さんが所属している希望の党は、ガラスのように壊れやすい。
壊れて喜ぶのは、立憲民主党に合流して共産党との選挙協力をも厭わない人たちだろうから、玉木さんにはくれぐれもそういう路線に流れないように釘を刺しておきたいのだが、さて玉木さんにはどのくらいの力があるのだろうか。
無所属の会という会派に所属する民進党の衆議院議員の方から希望の党に対して、希望の党の創業者である小池さんの色をなくしてもらいたい、それが民進党と希望の党が東一会派を組むための条件である、といったメッセージが送られてきているようであるが、玉木さんも古川さんもそういう危ない誘いには乗らないことだ。
なーんだ、皆さん、結局は、かつての民進党を再生させたいんですね、ということになる。
民進党を一旦否定した人たちが、かつての民進党に戻りたいなどと泣き喚いているようで、なんだかみっともない。
希望の党は絶望の党だ、などと散々に批判されていたのに、その批判どおりのことをやろうとしているように見えるのだから、まったく進歩がない。
前に少しでも進んでいさえすれば、歩みがいくら遅くても、ガンバレ、ガンバレと声援を送ることが出来るが、後ろを向いて走ろうとしたり、右へヨロヨロ、左へヨロエロし始めたら、おい、迷走しているぞ、ちゃんと目は開いているのか、前を向いているのか、と言いたくなる。
急いては事を仕損じる、という。
憲法改正の議論をリードする、という大事な使命が希望の党にはある、ということを忘れないで欲しい。
希望の党がここで壊れてしまえば、憲法改正論議のリード役は維新の会しか果たせないことになるが、それでいいのかしら。
国民の立場に立って憲法改正論議を正しい方向に持っていく、という役割は希望の党に託された大事な使命だと思うのだが、ここで希望の党が躓いてしまうと、皆さんは結局何の役目も果たせなかった、ということになる。
本当にそれでいいのかしら。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2018年1月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。