2年前の3月、民主党より改称し結成された民進党は先の衆院選を巡り分裂し、引退・不出馬を除く同党出身者81人は、希望の党、立憲民主党、無所属からそれぞれ立候補。立憲が比例復活も含めて全員当選を果たす一方、希望は閣僚経験者ら幹部クラスが相次ぎ落選するという結果になりました。
それから後、例えば最近でも「民進・希望の統一会派合意が白紙 通常国会は別々で」(18年1月17日)とか、「希望、正式に分党 松沢成文氏が5人のリスト提出」(18年2月7日)とかと、今日に至っても未だ混乱続きの状況です。
結局あの分裂が一体何であったかと総括するなら、野党の更なる弱体化および与党とりわけ自民党の一層の強化に繋がったというだけのことではないでしょうか。基本的に強い・弱いとは相対的なものですから、片一方が全く御話にならねば片一方が際立って強く見えるのは当たり前です。
政治というのは中国古典流に言えば、三つの要素に分かれます。一つは政治の政に道と書く「政道」というもので、之は正に政治の根本中の根本であり、その国の君主なり皇帝なりが行う政治の哲学思想に関わる最も根本的な部分です。
そして政道の次は「政略」というもので、その政道を踏まえ活用しながら如何に具現化・具体化して行くかを政略と言います。之は事務を要する仕事に繋がるわけで、昔から事務をする主体が官僚であり、彼等により行われるのが「政策」というものです。
これからも野党はまた烏合集散して行くのだと思いますが、一番大事なことは近視眼的な党利党略で物事を決めて行くのを先ずは止め、正に政道・政略を踏まえた政治を実現して行くことであります。百年の計と迄は行かずとも、今後30~40年を見、此の国の正しい政治の在り方を先ずは作り上げるのです。
そしてそれに基づいて政策を決めて行かねばならないわけで、筋の通らぬ思い付きの訳の分からぬ政策を幾ら示したところで、国民の大多数は今後も野党を相手にしないのではないでしょうか。
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