セミナーにくる「残念な人」はナゼ「50代のおじさん」が多いのか?

内藤 忍

セミナーや講演会などで、たくさんの投資家の方とお会いする機会があります。投資には年齢や性別は関係ありませんから、老若男女が集まった場所でお話をすることになります。

このような集まりに来る人のほとんどは、学びに積極的で素直な人たちです。

例えば、仮想通貨のセミナーであれば、仮想通貨の知識を吸収し、自分の資産形成に役立てたいと言う人が集まってきます。

ところが、質問時間やディスカッションタイムに「仮想通貨なんてギャンブルだ」「仮想通貨で儲けてもろくな事は無い」とネガティブな発言をする人がいたりするのです。

せっかく勉強に来ているのに、その内容自体を否定するコメントをし、更には自説まで展開して、周りの参加者まで白けさせてしまう。周りの人にとっては何も得ることのない無意味な時間ですが、そんなことはお構いなし。

このような「残念な人」に出会うことがありますが、ナゼか私と同世代の「50代のおじさん」が多いのです。

では、彼らはなぜ、そんな行動に出るのでしょうか。私なりに理由として考えたのは、「自己承認欲求」です。その日のテーマになっていることを、独自の知識をひけらかしながら、上から目線で批判する。それによって、自分の優位性を認めさせようとする。そうだとすれば、なんとも、情けなく悲しい行動です。

否定的なコメントをするのであれば、そもそもそんな場に来なければ良いのです。少なくとも、学びに来ている見知らぬ周りの人たちを時間を奪い、不愉快にする権利はありません。

50代と言うのは、会社でもそろそろ先が見え、出世コースから外れると同僚から手の平を返したように冷遇され、家庭でも邪魔者扱いされたりして、自分の存在価値に大きな危機感を抱く世代なのかもしれません。

もちろん、この世代が全員そんな「残念な人」と言っているのではありません。しかし自分も気が付かないうちにそんな人になっていないか。他山の石にしなければならない。出会う度にそう思います。

※写真と本文は関係ありません。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2018年2月18日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。