ALSになって豊かになった感覚があるのです！

○新たな発見

私は口文字という手段でコミュニケーションをとっています。この手段は、私の頷きがキーとなるので、車の中では揺れて頷きが分かりにくくなります。よって、信号待ちの時に口文字をするのですが、文の長さによっては信号待ち数回使わないと伝えられません。また、そんな時に限ってスイスイ行ってしまうのです。

その状況に、ボランティアスタッフがこんなことを言いました。

「早く(私の意見を)聞きたい！赤信号がこんなに待ち遠しいなんて、新しい感覚だね(笑)！」

言われてハッとしました。ALSになったことで、健常者だけでは感じられない豊かな時間感覚を持てたのです。元々待つのが大嫌いな私ですが、口文字なら渋滞も楽しめそう！

これからも私のALS人生は続きますが、このような嬉しい発見が待っていると信じています。そう考えると、ALSも捨てたものではないと思います。私が話したい対象でいられるように、自分を磨き続けます。