【映画評】トゥームレイダー ファースト・ミッション

渡 まち子

バイク便のライダーをしている大学生ララ・クロフトは、裕福な実家を離れ、下町で一人暮らしをしている。ある時、冒険家だった父の遺言から、強大で危険な力が封印された謎の墓と、それを追う闇組織“トリニティ”の存在を知ることに。彼らよりも先にその墓を見つけて封印しないと世界を揺るがす危機になると知って旅に出るが、ララの行く手にはさまざまな敵が待ち受けていた…。

世界的大人気のゲーム実写映画化を新たなキャストでリブートした「トゥームレイダー ファースト・ミッション」は、ヒロインのララ・クラフトの最初の冒険を描くものだ。過去2作品は、アンジェリーナ・ジョリーが演じているが、アンジーが自信満々で無敵のスーパーヒーロー(ヒロイン)だったのに対し、今回のアリシア・ヴィキャンデル演じるララは、どこか脆く繊細なところがある生身のヒロイン。そんな彼女がどう成長していくかを冒険と共に見せてくれるのが本作最大の見所だ。

魔の海にあるという謎の島に隠された秘宝が、卑弥呼の墓という設定には、日本人としては思わずズッコケるのだが、それはひとまず置いておいて、一見きゃしゃに見えるアリシアは、実は5kg近い筋肉をつけてアクションに臨んでいて、その肉体改造に思わず見惚れる。初めての冒険で、時に傷つき、時に悩むララは、人間的で感情移入しやすいキャラクターだ。ただ、長く行方不明だった父との再会や、冒険を共にするダニエル・ウーとの“相棒度”がイマイチ盛り上がらないのは苦笑もの。トリニティについての考察も浅いが、こちらは次回以降に持ち越しといったところか。アリシア・ヴィキャンデルの傷だらけのタフネス、ゲーム感覚の謎解きなどを堪能しながら、まずは、新星ララ・クロフトの誕生を楽しみたい。
【65点】
(原題「TOMB RAIDER」)
(アメリカ/ローアル・ユートハウグ監督/アリシア・ヴィキャンデル、ドミニク・ウェスト、ウォルトン・ゴギンズ、他)
(共感度:★★★★☆)


この記事は、映画ライター渡まち子氏のブログ「映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評」2018年3月25日の記事を転載させていただきました(アイキャッチ画像は公式Facebookページから)。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。