NTTdocomo R&D Open House「2017見えてきた、”ちょっと先”の未来」@科学未来館。
5G、AI、IoT。
ぼくはドコモの
1)ケータイ屋からモノとモノをつなぐIoT屋へ、そしてAIを後ろに走らせるサービス業へ転換する
2)高みの王者から、多企業と一緒に作るオープンイノベーションへ転換する
2つの覚悟を見ました。
未来の家プロジェクト。
AI、IoTを使った暮らし。
家電・機器のコントロールやセンシングのデータに応じた居住者サポートなど。
あらゆるモノに対話型AIを提供するため、多目的対話サービス基盤をオープン化したという。
ケータイの姿はなく、マルチなセンサーをつなぎ、オープンに生きる姿勢が見えます。
料理メニュー翻訳AR。
外国語のメニューにカメラをかざすと、料理名の翻訳や写真が見えるアプリ。
OCRされたテキストが料理名・食材を判定、4か国語対応です。
旅会話トレーニングVR。
海外旅行先で会話をするような感覚で外国語を覚えるシステム。
旅行コーナーにありましたが、教育ツールですね。
ドコモは教育に注力しています。
そこが伸びる領域であることを知っていますから。
プログラミング教育用ダンボールロボット。
段ボールのロボットをタブレットの直感的プログラミングで作って動かす。
2020年のプログラミング必修化を控えプログラミング+ロボットの組み合わせが期待を集めていますが、高額なのがネック。
がんばれ段ボール!
感情認識。
音声を分析して発話者の感情を検知する。
カーナビが運転手の気持ちを察知して安全な運転をサポートするなど。
スマートスピーカで音声の時代が来つつあります。
どう使うかですよね。
かつてMITメディアラボでロズ・ピカール教授が表情認識AIを研究していたが、あれはどうなったのかな。
3Dホログラムディスプレイ。
ピラミッド状ディスプレイで立体映像が空間に浮かんで見えます。
メガネなし。
ヨコからも見ることができて、大勢で見ることも可能。
写真に撮ってもくっきり。
5Gでスマホ向け3Dライブを実現します。
ホログラムもMITメディアラボで開発していましたが、AIと比べ格段の進化を遂げました。
Free View Point Live Ⅱ。
360度を取り囲むたくさんのカメラの映像から、人物をリアルタイムに3D合成し伝送する。
クロマキーを使わずに3DCG映像を5Gでライブ配信する。
音楽のライブやスポーツを360度の自由視点で、リアルタイムで見ることができる。
と、いろいろ言ってみたが、要するにスゴい。
5Gコネクティッドカー実証実験。
トヨタ、インテル、エリクソン、デンソーと連携した実験の中継。
お台場を走るトヨタのアルフィードと5G通信し、クルマのモニタリング情報などをやりとりしています。
外部との連携による新規開拓の典型です。
8K伝送。
複数チャンネル同時配信。
マルチチャンネルMMT(MPEG Media Transport)伝送。
シャープやNHKとの連携プレー。
8Kは放送より5G通信で普及していきます。
大画面エンタメだけではなく、医療、セキュリティ、検査など細密な映像データを要するジャンルのニーズから。
TV中継とリアルタイムARの連動。
55インチ4面のマルチモニターに鈴鹿サーキットの映像を表示する一方、手元の端末で好きな視線でARでのカーレースを視聴。
これも新しいスポーツ中継の姿。
珍しい、フジテレビとの連携。
ソニーによる新たな乗り物のコンセプトカー。
360度ビュー映像を4Kディスプレイで表示。
外部は4Kデジタルサイネージを満載してコミュニケーション。
これも5Gで完全自動走行になると、クルマはコミュニケーション空間になります。
そのデザイン合戦ですね。
このクルマの記事。窓を廃止してディスプレイにした利点、納得。
「ソニーの車はゲームコントローラーで運転!? – ドコモ「5Gが創る未来のライフスタイル」から」
コマツのショベルカーとコクピットを5Gで接続、制御する実証実験映像。
災害地など危険な現場での車両運行・操縦を想定しています。
が、ぼくらはこれでロボット対戦、超人スポーツをやりたい!
これはもうほぼ実用ですよね!
人型ロボット遠隔操作システム。
みたまんま。
5Gで安心・確実にロボットを遠隔制御。
ロボットに取り付けた2台のカメラ画像を操縦者に3D画像で提供。
ロボットハンドにつけた力覚センサーで、操縦者にフィードバックも与えます。
5G実用化を見据えたドコモのチャレンジ、目が離せません。
てなことをぼくがメモしなくても、ITmediaに記事がございました。以上。
「「5G」でクルマ、コミュニケーション、スポーツ観戦が変わる――ドコモの最先端技術イベント」
編集部より:このブログは「中村伊知哉氏のブログ」2018年5月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はIchiya Nakamuraをご覧ください。