「ありがとう」 世界仰天ニュースのあとで

5月29日の日本テレビ「ザ!世界仰天ニュース」で、わたしのインタビューと再現ドラマ「オウム麻原の娘衝撃の人生」が放送されました。

取材や資料をもとに丁寧に取り扱ってくださって、本当にありがたく、感謝しています。ここまで丁寧に資料なども読み込んで取材していただいたことはありませんでした。

わたしは12歳から今まで、多くの虚偽報道をされてきました。マスコミはわたしに取材することなく、フェイクニュースを報道することで「三女アーチャリー」という、凶悪な別の人格を作り上げました。

「安達祐実がかわいいから殺して」「オウム王国のアーチャリー“いじめ地獄”を告発!」「あのアーチャリーが号令した造反信者14人『拉致・監禁』事件!」「“義務教育拒否”の教祖の娘アーチャリー御殿は千坪、四億円」「疑った女性も変死 オウム『アーチャリー』と謎の水死事件」「被害者補償を忘れた麻原三女『アーチャリー』のカナダ大名旅行」

今回の番組放送後、SNSなどで、

「出自による差別はいけないが、『アーチャリーは別』と考えてます。」
「でも普通に考えて麻原の娘と友達になるの怖いからいらんわ(笑)親が悪いのわかるけど…」
「加害者家族は自殺するのが正しいんじゃないか?」
「アサハラショウコウの娘は、この世に存在してはいけない!」
「松本麗華死○囚じゃないの??」
「死ななければならない人間は存在するからな! なんで普通に生きようとしてるんだよ」

といった発言がありました。

こういった発言は、虚偽報道で作られたイメージが原因となっているのではないでしょうか。

5月31日、エネルギーコンサルタントの宇佐美典也さんと都議会議員の音喜多駿さんが主催するオンラインサロン「宇佐美典也と音喜多駿の『ゆるい政治』」の勉強会があり、ゲストとして呼んでいただきました。

会の中で、事件後の話になったときにとき、お二人が持っている「アーチャリー像」について話をしてくれました。

「中学のころだったかな、クリスマスに遊びに行こうぜと話をしていたんだけど、アーチャリー主導でテロが起きるらしいという噂があるから、この日は遊びに行っちゃいけないということがあった」と宇佐美さん。

音喜多さんは「オウム真理教ごっこがあって、教祖役とアーチャリー役がいて、教祖役が『どうする』というと、アーチャリー役が『ポアですね』とやってました」とお話ししていました。

他の参加者もお二人の話に頷いていたので、おそらくある程度、皆さん共通した認識だったのでしょう。このお話には大変驚きました。自分で想像していた以上に凶悪なモンスターでテロリストの「アーチャリー像」が一人歩きしていたのです。

 

もちろん、わたしはこのような犯罪を行ったことはありませんし、行おうと考えたこともありません。

『止まった時計』を書いたあと、わたしが顔と名前を出したのは、マスコミによって作られた「三女アーチャリー」によって、「わたし」の人生が歩けなくなっていたというのが一つの理由です。

――わたし自身の経験、わたし自身が知っている事実、わたし自身が感じてきたものを、顔と名前を出し、自分自身で書き、話し、発信していくしかない。そう考えたのです。

本を書いたあと、徐々に友人もでき、TwitterなどのSNSでも、わたしが置かれた状況に理解を示し、一人の人間として尊重してくださる方が増えてきました。

今回の番組でも、前述したように「松本麗華死○囚」といった否定的な言葉があったものの、多くの方からは励ましやあたたかいお言葉をいただきました。

つらいとき、もうだめだと思ったとき、皆さまから励ましの言葉をいただくことで、何度「もう一度頑張ろう」と思ったかわかりません。この場を借りてお礼申し上げます。

本当にありがとうございます。

 

 

以下、わたしが今まで書いた記事や、ブログなどのご紹介です。
「三女アーチャリー」ではなく、松本麗華であるわたし自身の思いをつづり、発信しています。

ブログ『お父さん分かりますか』 → このブログが松本麗華の発信ベースです。

●面会「拒否じゃなくて」部屋から出てこられない、父・麻原彰晃(松本智津夫)は昏迷状態にあります。最新の東京拘置所の父に面会を求めた際の対応

●わたしの願い

●感染力高し!“差別され菌”!! 1

●感染力高し!“差別され菌”!! 2
『止まった時計 麻原彰晃の三女・アーチャリーの手記』 → 私の初めての手記です。半生が細かく書いてあります。この手記を書かせていただかなかったら、皆さんとの出会いもなく人生を終えていたでしょう。

松本 麗華
講談社
2018-05-18

 

現代ビジネス

●「アーチャリー」と呼ばれたわたしが、今伝えたいこと
オウム裁判は結審した。では真実は?

●真実を知りたい…「アーチャリー」と呼ばれたわたしが考えていること
麻原裁判は、これでよかったのか
ハーバービジネスオンライン → 時事問題について書いています。
●日大アメフト部騒動。過度な断罪は当事者性を失わせてしまう<アーチャリー・松本麗華の新連載>

「 松本麗華のお悩み相談室 」 → 人生相談です。
●第1回「もう死にたい」と言われたら

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編集部より:この記事は、著述家、カウンセラーの松本麗華氏の公式ブログ「お父さん分かりますか?」 2018年6月2日の記事を転載させていただきました。オリジナルブログでお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。