あれれ、と思うようなことだが、6月12日の米朝会談をアメリカ側の思惑どおりに展開させる誘因ぐらいにはなりそうだ。
G7の合意文書など糞喰らえ、ぐらいの勢いで、トランプ大統領は合意文書の承認拒否を言明したそうである。
トランプ大統領を怒らせるようなことは厳に慎まなければならないな、というくらいの緊張感を北朝鮮側に齎しそうなトランプ大統領の傍若無人ぶりである。
北朝鮮の金正恩委員長がトランプ大統領を出し抜こうという素振りなど見せたら、トランプ大統領はそれこそ軍事力の行使に踏み切りかねないぞ、と思わせるところがいい。
まあ、これもトランプ大統領一流の演出なのかも知れないが、日本の政治家にはとても出来ないことではある。
北朝鮮との交渉はアメリカに任せておくのがやはりよさそうである。
日本は蚊帳の外だ、安倍総理は蚊帳の外だ、などという声も上がってはいるが、日本がしゃしゃり出ても得るものは何もなさそうだから、今はトランプ大統領のディールを見守っておくのがいいだろう。
何しろ相手は親族であれ、重臣であれ容赦なく処分してしまう独裁者である。
トランプ大統領ぐらいの傍若無人さがないと、まともには交渉などできないはずだ。
日本にとって、G7の結果は決して悪くなかった、というところか。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2018年6月10日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。