小室圭氏は現在、都内の法律事務所でパラリーガルとして契約関係の書類などの英訳、お茶くみや電話応対などを担当して勤務中の身だが、今年8月から3年間、ニューヨーク州弁護士資格を取るためフォーダム大学ロースクール(法科大学院)に留学することになった。
常識的には、半年ほどの準備期間があったとみられ、週刊文春は、米国在住の立川珠里亜さんという弁護士の名を相談相手として上げている。小室氏が例の男性の援助で米国に短期留学したときに、お世話になったICUの先輩らしい。
留学費用は、授業料(660万円)に、教材費や生活費、健康保険料などが加わり、モデルケースでは計9万ドル(約1000万円)を超える。3年間で約3000万円をアメリカでの弁護士資格取得のためにつぎ込むことになる。
ただし、大学のものと思われる奨学金を受けて授業料は免除だそうだ。法学部出身でもなく法律の素養がない小室氏にこのような奨学金を出すというのは、どこかが裏負担したのでなければ、内親王の婚約者の留学先になるということにメリットを感じたのかもしれないと「週刊新潮」は書いている。
そして、その間の生活費は、現在つとめている、奥野総合法律事務所(奥野善彦所長)が負担するのだそうだ。「資格をとったらまた戻って仕事をしたい」とのことだが、大学院を修了しても合格率は外国人の場合、40%くらいらしい。
また、外国法事務弁護士制度により米国での弁護士資格があれば、日本でアメリカでの訴訟について弁護士活動ができるが、そのためには、3年以上の実務経験が必要であり、そのうち2年以上は海外実務経験でなければならない。つまり、常識的にはすべて順調でも、5年以上、米国から帰国できないはずだ。
こういう状況で法律事務所が援助するのは太っ腹だが、それについては、奥野氏が「眞子さまと互いに思いを遂げられるよう、私にも協力できることがあれば、して上げたいんです」と奥野氏は「週刊文春」の取材に応えている。
となると、実質上は、小室氏と眞子さまへのプレゼントだが、皇室経済法は、皇族が経済的な利益を民間人から受けることを禁じており、その趣旨からすれば、あまり筋の良い話ではない。また、法律事務所や小室氏にとって税務上どう扱われるのか、私はよく分からない。
また、400万円の借金を返さないまま海外留学というのは、道義的にはどうかという疑問もあろう。普通は、一生懸命働いて先に返すほうがよいに決まっている。
とはいえ、この小室氏の米国行きはいろんな意味で好都合なことである。
まず、小室圭氏の警備に複数の警官がついて、実質、何千万円の公費がかかるという状況はなくなる。母親にまでつけろということにはなるまい。
また、小室氏も眞子様も頭を冷やして冷静に考える時間を持てることになる。その結果、やはり無理があったという結論になればそれはそれでよいし、どのようにして元皇族として恥ずかしくない生活を維持できるかビジョンを確立していただけることも可能性がないわけでもない(だからといって、これまで引き起こしてきた不始末が免罪されるわけでないが)。
弁護士資格がとれれば、帰国を待たずに、海外で結婚生活を送られることもありえないわけでなく、日本でより、精神的にも楽かもしれない。これまでも、内親王が若い内に海外での結婚生活を楽しまれたこともいくつか例がある。
また、破談になったとしても、語学力向上などで、生活力がUPすることは、内親王の元婚約者として恥ずかしくない生活をし、場合によっては、告白本などを出す誘惑の危険性を回避するのに役立つだろう。
ただ、心配なのは、マスコミやフリーライターが情報を取るために、近づいてくるだろうし、その人達は練達の手管を持っているのだから、大丈夫かということだ。
しかし、まずは、冷却期間をおく、とくに、今上陛下から皇太子殿下へのバトンタッチという慶事の期間、平和であることは結構なことであり、小室圭氏の留学生活が実り多く平穏なものであることや、可愛い息子を送り出す母親の健康も祈りたい。