「不便なコンビニ」は行列解消の抜本対策を

コンビニとは「コンビニエンスストア」の略称で、「便利」なお店という意味ですが、最近のコンビニは「不便」を感じることが増えています。

私の仕事場のビルの地下には大手コンビニが入っていますが(写真)、朝の8時半くらいから1時間ほどは、レジに慢性的に長蛇の行列ができています。

レジは4台あってスタッフの方が手際よく仕事をしていますが、それ以上に人が次々流れ込み、多い時は30人が並んでいます。通勤前のビジネスパーソンでピリピリしたムード。近寄りがたい雰囲気が漂っています。

また、お昼時も同様の行列です。これは、このコンビニに限らず、周辺のコンビニに共通の現象です。

平日は毎日同じパターンが繰り返されるので、自衛手段として、ヨーグルトドリンクのような朝の買い物は、10時過ぎ。お昼にドリンクを買うときは、1時過ぎにという具合に時間をずらして利用するようにしています。これは、何とも不便(インコンビニエント)です。

スタッフを増やせば行列は短くなるでしょうが、来店が集中する短い時間だけ人員増強するのは、人手不足の日本では現実には難しい話です。

そこで、私が提案したいのは、カード決済の利用者専用にセルフレジを導入することです。セルフレジとは、利用者が自分で購入したものを自分で申告して、無人で会計を終わらせる方法です。

スピード優先の人は、セルフレジで現金支払いの人を待つことなく会計出来ます。お店から見ても、行列解消で機会損失を減らせ、人手をかけずに生産性を向上できます。ピーク時を超えて来店者が減ってきたら、セルフレジは閉鎖すれば良いのです。

セルフレジにすると、払わない人や万引きが増えると懸念するかもしれませんが、都心のコンビニに日中行列しているのはほとんどがビジネスパーソン。そんな会社をクビになるような愚かなことはしません。

日本の人手不足はこれから更に深刻化すると思います。コンビニの基本である「便利」を取り戻すために、抜本的なオペレーションの見直しを一刻も早く始めて欲しいです。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2018年7月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。