自分の主張が通らないことが分かっていても、とにかく頑張れるだけ頑張る、というのが故翁長沖縄県知事の基本姿勢ではなかったのかしら。
敗者の美学みたいなものが翁長さんにはあったように思う。
自分はトコトン頑張ったが、通らなかったと仰るつもりではなかったのかしら。
あらゆる法的手段を講じても、沖縄県の主張が通るとは、私には思えなかった。
しかし、沖縄県知事の翁長さんとしては、中途半端に妥協するわけにはいかないから、あらゆる手段を駆使して国に抵抗する姿勢を示さざるを得なかったのだろうと、同情している。
沖縄県の行政に携わっている方たちの大半は、最終的には国に勝てない、ということを承知されていたはずである。
多分、翁長さんもそうだったはずである。
最後は、沖縄県民の判断に委ねるしかない。
そう、腹を括って、辺野古基地建設を阻止するための措置をあれやこれや講じておられたのではないか。
玉城デニー氏も佐喜眞氏も翁長さんの後継者を名乗っておられるようだ。
多分、両者とも正しい。
玉城氏は、目先の辺野古基地建設阻止の行動の承継者という意味で、まさに翁長さんの後継者に当たるだろう。
しかし、だからと言って、佐喜眞氏が翁長氏の後継者に当たらないということには直ちにはならない。
佐喜眞氏は、沖縄県の主張が通らなかった後の様々な後処理を担わざるを得ない沖縄県の最高の行政責任者としての翁長さんの後継者には当たり得る。
何にしても、沖縄県民の方々の選択である。
さぞかし、翁長さんは辛かったと思う。
私が見ている範囲では、沖縄県の主張が通るとはとても思えなかったのだから。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2018年9月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。